転職活動中のアルバイトのメリットとデメリット・両立させる秘訣
転職活動中はアルバイトで、なんとか収入を得ている人もいるでしょう。しかし働く時間が増えると、次第と転職活動への熱意も半減してしまい、結果的にやりたいことが見えなくなる不安も。
転職活動はどのくらい期間がかかるか、全く先が読めない場合もあります。そのため生活のバランスをとるためにも、転職活動中のアルバイトについてメリットとデメリットを理解しておきましょう。
転職活動中のアルバイトのメリット
転職活動中のアルバイトは、法律で禁止されているわけではありませんので、必要であれば誰でも可能です。しかし注意したいのは優先度。
転職活動に集中できないほど、バイトが日々を左右するようになってしまうと本末転倒ですよね。では最初に、転職活動中にアルバイトをするメリットについてご解説しましょう。
収入が確保できる
転職活動を始めるタイミングは人それぞれ。前職を辞めてから転職活動をスタートする人は、すぐに仕事が決まらないと収入が途切れて不安になりますよね。
転職中のアルバイトは、この不安がなくなることがメリット。正社員のように待遇がよいわけではないかもしれませんが、生活費のサポートにはなっているでしょう。
金銭的なストレスは、転職活動にも影響を与えます。ある程度長く活動が続くことを考えても、多少の収入があるほうが安心感もあり、焦って仕事を決めなくてもよくなるのです。
運がよければ正社員登用
転職先が決まるまで数か月ほどかかる場合もありますので、想定通りにはいかないことをまずは理解しておきましょう。転職活動中のアルバイトではごく稀ですが、非正規雇用から正社員登用される場合も無きにしも非ず。
バイトとはいえ、必死に取り組んでくれる従業員には、会社も興味を持ってくれるかもしれません。正社員でスタートすると、ある程度期待されることも多いので、あまり実力が発揮できないと感じる場合もあるでしょう。
その点アルバイトは、自由に熱意をアピールできるチャンスがありますので、上手くいけばそのまま正社員にランクアップできるメリットがあります。
働きたい業界の仕組みがわかる
転職したい業界や業種、新しいフィールドに挑戦するプランがある場合は、いきなり転職して想定外だと困りますよね。その場合は転職活動をしながら、アルバイトとして業界の内情や仕組みを把握できることがメリットです。
たとえばアパレル会社の営業職に転職したい人の場合。店舗の販売員としてアルバイトをすれば、扱う商品や客層、さらに社員の人からも会社の内情を教えてもらえるかもしれません。
ちょっとした体験労働のようなイメージになるので、目指す仕事が自分に合っているかどうか知るチャンスにもなるでしょう。
働く意欲が維持できる
会社を辞めてから転職活動をするのは、時間的に余裕があることが魅力ですが、きちんとプランを立てないとやる気が出ず、つい家にこもりきりになってしまう場合もあります。
その点アルバイトをしていれば、毎日同じ時間に起きて仕事に行くサイクルが守られるので、働く意思をそのまま維持できるでしょう。
退職後にわずかな休息を得るはずが、転職先も決まらず何か月も無職期間が続くということはよくあるのです。
経験値が増える
たとえ希望職種ではなくても、アルバイトで体験したことは、将来のキャリアにメリットがあるかもしれません。退職してから何をしていたか、面接で質問された場合も「アルバイト」と答えたほうが印象はよくなります。
アルバイトもあらゆる仕事がありますので、人生経験を増やすためにもメリットになるはず。またスキルや経験だけでなく、バイト先で知り合った人とのコネクションが、将来どう有効になるかも期待できる部分ですね。
転職活動中のアルバイトのデメリット
では転職活動中のアルバイトは、どのようなデメリットがあるのでしょうか。始める前に考えておきたいポイントもいくつかありますので、詳しくご解説します。
時間がなくなる
アルバイトを始めると、転職活動の時間が思うようにとれなくなる可能性があります。バイトのシフトと面接がかぶってしまう場合もありますので、バランスをとるのが大変に感じるでしょう。
覚えるのが大変なアルバイトだと、転職への熱意も徐々になくなってしまい、今の生活だけで精一杯になってしまいます。疲れて面接に行けないということも想定できるので、心に余裕を持つためにも、朝から晩までのバイトはあまりオススメではありません。
失業給付金が減る
退職した後は、失業給付金をもらって生活する人もいるでしょう。しかしアルバイトをするとそれが収入とみなされて、失業給付金が減額になるリスクもあるのでご注意ください。
労働時間やアルバイトの収入額により、減額される金額が決まります。
たとえば週20時間以上のアルバイトは、雇用保険に加入する必要があるもの。この時点で就職したとみなされて、給付金自体がストップされる可能性もあるでしょう。
バイトをする生活に満足してしまう
アルバイトで生計を立てること自体が悪いわけではありません。しかし退職した時には、転職先のあらゆる希望や夢、自分のキャリアアップなど、色々と考えていることがあったはず。
転職活動中のアルバイトのデメリットは、バイト期間中に本来の考え方が揺らいでしまい、アルバイトのままで妥協してしまう可能性があることです。
たとえばやりたいことがわからず、前職が嫌になって退職した場合。とりあえず始めたはずのアルバイトでかなりの給料を手にすると、生活に困るわけでもなく、転職はそのうち考えようとプランが変わってしまいます。
アルバイトとの両立のコツ
転職活動中のアルバイトは、メリットもデメリットもありますが、きちんと転職を考えるのであればあくまでもアルバイトは「つなぎ」であることを覚えておきましょう。ではどちらも両立させるためのコツについて、いくつかご説明していきます。
働く時間を決める
アルバイトをしたために、転職活動に支障をきたすのはまず避けたい部分です。そのためには比重を意識して、アルバイトする時間を決めておきましょう。
たとえば「転職活動は平日の昼間にやる」と決めたら、アルバイトは夜や週末だけにする、もしくは毎日午前中だけのアルバイトをするなど。転職活動ができる時間を優先して、上手くプランを立ててくださいね。
転職活動中であることをバイト先に言っておく
アルバイト先には、今転職活動中であることを知らせておきましょう。そうすれば突然の面接予定が入ってもシフト調整してくれるなど、何かと協力してもらえるかもしれません。
この場合はアルバイトの面接をした時に最初に伝えたほうが、お互いにトラブルにならずに安心ですね。
アルバイトでの経験を活かす
転職活動中のアルバイトは、収入源としての大切な意味があります。しかしせっかくやるなら、その期間も自分の経験値としてプラスできると、さらに働き甲斐が感じられるでしょう。
希望職種に近いアルバイトを選ぶ、または職務経歴書に記載できるような仕事をアルバイトでやってみるなど。時間を有効に使って最大限自分の強みになるよう、アルバイトも慎重に判断するとよいかもしれません。
短期バイトを選ぶ
退職した後は気分的にもリフレッシュしたいので、違うことにチャレンジしたいと思う人もいるでしょう。その場合は、2~3か月程度の短期バイトを選ぶのもひとつの方法です。
長期の休みがとれなかった人なら、リゾート施設のバイトをすることもオススメ。「気分を入れ替えてから、転職活動に本腰を入れたい」と考える人によいでしょう。
まとめ
転職活動中のアルバイトを両立させるためには、転職エージェントに相談して、面接日程の調整などをサポートしてもらうこともできます。
掛け持ちは気持ちの面でも負担が多いので、少しでも有利に転職活動ができる状況を考えておきましょう。