嫌なことを思い出す心理と改善策・スイッチを入れかえるときはコレをやろう!
嫌なことを思い出すのは、心理的にあることが関係しています。早く忘れたいのになぜ嫌な出来事に自ら触れてしまうのか、「たまたま」というだけでは説明できない場面もあるでしょう。
しかし一度触れてしまうと、いつまでも引きずってしまう過去の嫌なこと。スイッチを切り替えたい時の対処策も合わせて詳しくご説明していきましょう。
嫌なことを思い出す心理について
失恋した過去、友人と喧嘩した時、仕事で上司に怒られたなど、思い出したくない出来事は誰でもひとつはあるでしょう。ではなぜ辛く嫌なことを思い出すのか、心理的視点で考えられる理由をご紹介します。
真面目な性格
過去の嫌なことを思い出す心理は、過去をきちんと理解して自分の中で消化したいためです。現在の自分があるのは過去があるから、そう考えているので、嫌なことでも正面から向き合い、辛くてもその時の感情を再び味わうとても真面目な人です。
このタイプの人はマナーやルールを重んじるところがあり、同じ失敗を二度と繰り返さないように慎重になるはず。嫌な体験をしないように日頃から努力を重ねています。
自分に厳しく接している
嫌なことを思い出すのは、心理的に自分に厳しくしたいため。現在幸福で楽しい状況にあっても決して浮かれた気持ちにならず、辛い経験を呼び起こしてしまいます。
その理由はより立派な人間になりたいため、自分を甘やかさない習慣なのでしょう。自分に厳しい人は自己管理が徹底していますので、体も心も常に健康な状態であるようこだわっています。
蓋をしたい過去の出来事も、しっかり自分の管理下に置いておきたい気持ちが強いことが特徴です。
気持ちの整理をしたい
嫌なことを思い出す心理は、今気持ちの整理をする時期を迎えているため。たとえば失恋した後に好きな人ができた時。幸福になりたいので、過去の辛い出来事を思い出して、違う自分になるための通過儀式なのです。
引っ越しする時に要らないものを処分するような状況と同じ。嫌なことを思い出すのは、過去の出来事としてきちんと清算しておきたい願望があります。
思い出した時は決して気分はよくはありませんが、それを乗り越え楽しい日々が待っている状態にあるのです。
神経質
嫌なことを思い出すのは、心理的にとても細かいことが気になる神経質なタイプ。きちんと正しい生き方ができているか、自分なりのルールに沿っていつもチェックしてしまう癖があります。
周囲のことにも注意を払うので、とてもストレスを感じているはず。すでに起こった出来事を思い出してもどうにもならないとわかっていても、目標意識が高く細かいことは見逃さないよう気を張っているタイプです。
消極的な人
消極的な人の中には、行動だけでなく思考回路も消極的なタイプがいますので、気持ちを入れ替えて前進するよりもいつまでも嫌なことを思い出してずるずる引きずる心理があります。
過去に振り回されるのは自分にとって決してよいことではありませんが、消極的な人は大胆な発想ができないので、経験したことや知っていることだけの中で生活したがります。
そのため過去の出来事は自分にとって慣れた環境なので、辛くても新しいことをするよりも居心地がいいのでしょう。
自己防衛している
嫌なことを思い出すのは、心理的に自己防衛をしている意味があります。自分の過去の出来事は自分の現在が成立している基盤で、自分史のようなもの。
未来を明るく迎えるためにも、過去の失敗を参考にして作戦を練りたい願望があるのです。いつまでもずるずると嫌なことを引きずるのは、決して生産性のあることではありませんが、自分の過去を断ち切ると自分自身を見失うようなこと。
自分を守るためには、過去の嫌なことも含めて全て知っておく必要があるのです。
刺激を求めている
嫌なことを思い出すのは、心理的に退屈して刺激が欲しいためです。毎日幸福なのが当たり前になると価値を感じなくなり、逆に辛いことが懐かしくなることもあるでしょう。
たとえば仕事が順調に進んでいる人。マンネリした安定感がつまらなくなり、過去の失敗談を思い出してその時の気持ちに浸りドキドキしたいのです。
刺激を求める人はすぐに飽きる傾向があるので、過去の思い出はいつも引き出せるよう準備してあるでしょう。
嫌なことにとらわれるデメリット
過去の記憶は、楽しいことを振り返り幸福な気持ちになるのはとても大切。しかし嫌なことをいつまでも思い出して暗い気持ちになるのは、次のようなデメリットがあります。
ネガティブな感情が増える
過去の失敗など、嫌なことを思い出すとその瞬間に抱いた気持ちも一緒についてきます。他人への恨みが思い出されることもありますので、過去の嫌なことはネガティブな感情を増やす要因になるでしょう。
いつも過去の辛い経験を考えている人は、次第に考え方もくよくよしてしまうので、悲しみや怒りなどのマイナスの感情に敏感になっています。
成長できなくなる
嫌なことを思い出している時間は、自分にとって時間がもったいないもの。過去を変えることはできないので、思い出している間は行ったり来たりしているだけで何のメリットもありません。
すると時間の使い方がわからなくなり、本来成長できるプロセスも得られないでしょう。そんな習慣が長く続けば、自分は次第に周囲から遅れをとることになります。
過去を思い出して自信につながる場合はいいのですが、逆にくよくよと自己否定する内容はできれば避けたいですね。
考えることが苦手になる
嫌なことを思い出すと、感情的に物ごとを判断する習慣になりますので、「嫌」「楽しい」「辛い」など、気持ちで解釈してしまいます。過去の失敗や辛い出来事は思い出したくないことですが、時には将来に向けてきちんと清算しなければならない場合も。
その際は思い出すだけでなく、そこから学ぶことを得るためにきちんと考えることが必要なのです。ただ思い出して気分が悪くなる人は、思考力の低下につながりますので、ひたすら反復するだけのストレスになっています。
気持ちのスイッチを入れかえる方法
嫌なことはできれば思い出したくはありませんが、もし過去が気になる時は次の方法で気持ちをすっきり入れかえてみましょう。
解釈方法を変えてみよう
過去の嫌な出来事を思うと辛くなるのは、「嫌」という感情が伴っているため。解釈方法を変えて事実として客観的に考えれば、思い出してもさほど辛くないかもしれません。
たとえば仕事でミスをした思い出。怒られて悔しい、自分が嫌になったなど、ネガティブな感情が一緒についてきます。その時にどうして失敗したのか、原因などを考えてみると、事実として自分のせいだと納得できるでしょう。
言い訳や責任をなすりつける行為こそが、いつまでも過去が辛く残っている原因なのです。
好きなことを増やす
夢中になることがたくさんあると、ふと考える瞬間は少なくなります。別れた恋人をいつまでも忘れられない時に新しい恋人がいれば、過去のことは思い出す暇がなくなるのと同じ。
趣味やエクササイズなど、習慣的に自分が夢中になれることをたくさん増やすと、今の瞬間に意識が向きやすくなるので、嫌なことも次第に存在感が薄くなるはずです。
まとめ
嫌なことを思い出す心理は、自分の経験として残したい気持ちがあるからでしょう。悪いことも冷静に判断して、そこから何を学んだのか、そのことをまず大きなメリットとして記憶に残してみましょう。