転職する際は福利厚生をしっかり確認すること・重視しないといけない理由とは?

転職する際は福利厚生をしっかり確認すること・重視しないといけない理由とは?

転職で福利厚生を確認するのはとても大切です。人それぞれ転職する際に色々な希望条件があるはずですが、給与や勤務地、仕事内容など働くうえでどうしても譲れないこだわりはあるでしょう。

福利厚生に関しては、ある程度充実していればそれでよいと油断する人も中にはいます。そこで今回は、転職する際に福利厚生を確認するコツや、大切とされる理由についてご解説していきますね。



福利厚生とは何か

転職する際は福利厚生をしっかり確認すること・重視しないといけない理由とは?「福利厚生がしっかりしているか」、求人広告を見る時にそれとなく気にすることがありますよね。働くうえで福利厚生が影響を与えることもありますので、まずは福利厚生とは何かご説明しましょう。

 

福利厚生は給料とは別物

労力に対して支払われる給料とは違い、福利厚生とは社員の働く意欲をキープし、多くの人材を確保するために企業が用意するものです。

給料とは別のメリットともいえます。福利厚生は戦後から制度が徐々に充実し始め、昔と現在では福利厚生の内容は大幅に変化しているのも特徴。

たとえばかつて日本が高度経済成長期を迎えた時代、地方から大都市に向けて仕事を求めて大移動がありました。このような人たちのために企業が寮や宿舎を用意し、当時はこれが福利厚生になっていた企業も多く存在します。

現在はさらに充実した内容へシフトされ、社員寮だけでなくプライベートを豊かにするレジャーやスポーツ関係などのサービスなどが主流に。福利厚生は時代と共に内容が変わり、定義も変化しています。

 

福利厚生の種類について

福利厚生は法律で義務づけられた「法定福利」と、企業任意で提供する「法定外福利」があります。法定福利は健康保険、雇用保険、厚生年金保険、労働者災害補償保険などがあり、法定外福利は交通費、育児支援、住宅手当、保養施設、割引制度など企業ごとの特色があります。

とくに法定外福利は、企業が専門会社にサービスを依頼して用いるケースも多いもの。勤務する企業だけでなく、関連事業から受けられるお得なサービスを始め、エンターテイメントなど幅広い内容が用意されています。

 

福利厚生が大切な理由とは?

福利厚生が全くない会社でも、給料さえ払ってくれればいいという考え方の人もいるかもしれません。しかし福利厚生とは、企業が従業員やその家族の生活をどう考えてサポートしているか、信念を映しているようなもの。

長期的に勤務してもらうために働きやすさを重視する企業は、福利厚生も充実していると考えられます。たとえば社員同士のつながりを強化したい企業なら、社員同士の集まりで食費を補助する、サークル活動の補助があるなど。

社員のプライベートをサポートしてくれる企業は、有給取得制度や介護手当、育児手当などを充実させています。転職する際は企業カラーを知るためにも福利厚生が重要で、企業が重視していることを魅力的に感じるか、感覚的にも企業との相性がわかります。

 

転職する際の福利厚生のチェックポイント

転職する際は福利厚生をしっかり確認すること・重視しないといけない理由とは?転職は現職の不満や不足点を改善するチャンスになりますので、福利厚生もしっかりしているほうが何かと安心ですよね。では福利厚生が充実している会社とはどのような特徴があるのか、チェックする際のポイントについて詳しくご解説しましょう。

 

運用状況を確認

福利厚生は転職する際に無視できない部分ですが、企業がどのようなサービスやサポートを提供しているのか内容を知るだけでなく、大切なのは運用状況です。

プライベートが充実しそうな魅力的な福利厚生があっても、実際は使いにくい、手続きが面倒など不満の声が聞かれることもあります。

福利厚生とは、そもそも就業時間外も含めた働きやすさを左右するものですから、何が重要なのか考えたうえでチェックする必要も。

転職後の生活をイメージして福利厚生が使いやすいのかどうか、面接の際に質問してみるのもよいでしょう。

 

前職と比較してみる

法定外福利厚生は企業ごとの特色がありますので、判断ポイントが見つからない場合もあるでしょう。その際に確認したいのは、前職や現職と同じ福利厚生があるかどうか。

働く環境は毎日繰り返しで、あらゆることが当たり前に感じている人もいます。福利厚生も同じく、失って初めて不都合を感じる場合があるので、転職先に落差を感じないためにも現職と同じレベル、もしくはそれ以上を目指すと安心です。

 

自分の価値観と合うか

福利厚生で確認したい点は企業が提供する内容と、自分の価値観が合うかどうか。転職先を選ぶ際に福利厚生は、どの程度の比率で考えるべきか迷う人が大勢います。

給料をとるか福利厚生をとるか、そんな選択を迫られることも稀にあるでしょう。福利厚生はその企業のカラーが反映されているので、家族がいる人なら家族や子供が一緒に楽しめる福利厚生があるとよいですよね。

また女性に手厚いサポートや研修の補助金制度など、自分の価値観と合う企業風土を見つけるために、福利厚生を基準にして考えるのもコツです。

 

採用情報で確認

転職する際に求人情報はまずチェックするものですが、勤務時間や休日、給与以外にも「社会保険完備」「福利厚生完備」と記載されている場合があります。

たとえば社会保険があるという企業なら、雇用保険・労災保険・健康保険・厚生年金が含まれていると考えられます。福利厚生についてはどのような手当てがあるか、法定外福利にあたる制度の種類やサポートなども確認しましょう。

 

福利厚生だけで企業選びをしない

転職する際は福利厚生をしっかり確認すること・重視しないといけない理由とは?転職先を選ぶうえで、福利厚生はとても大切な判断ポイントになりますが、あまりこだわりすぎてもよくない理由があります。福利厚生が充実しているかどうかだけで企業選びをしないよう、注意点についても見ていきましょう。

 

給与に含まれているか

求人票に福利厚生がずらっと書かれてあると、とてもよい会社に見えますよね。「あらゆる手当があり、働きやすそうだから」と簡単に判断すると後悔するケースもあります。

求人に掲載されている給料は、果たして手当込の額なのでしょうか。たとえば皆勤手当がひと月1万円支給されるとしましょう。月給20万円という求人内容になっていても、手当込の企業の場合は仕事を休めば、皆勤手当てが引かれ19万円になります。

求人票で給与を確認する際には、内訳をきちんとチェックして手当などが別かどうか、慎重に判断しておくのが大切です。

 

法定外福利と給与のバランス

社員割引、宿泊施設の利用券など、企業ごとに展開している法定外福利厚生はコストがかかります。そのため売り上げが悪くなると、法定外福利の内容が変更される可能性も。

逆に売り上げがアップしても、福利厚生を維持するために賃金アップにつながらないこともあります。法定外福利厚生を整備しない企業は、平均年収が高い傾向もありますので、何を重視するか自分の価値観も合わせて考えることがオススメです。

 

社会保険に加入しない企業について

法定福利厚生の社会保険。企業は従業員を雇用する際に、社会保険の加入が義務づけられています。保険料は給与から天引きされていますが、残念ながら社会保険に加入していない会社も存在するもの。

本採用されるまで社会保険なしなど、あいまいな条件で採用する企業もあるでしょう。法令違反すれば会社はペナルティを科せられますし、社会保険がないということは自分で保険料も納めなければなりません。

万が一仕事中にケガをした場合も何の保障もなく、従業員が抱えるリスクは大きいため注意が必要です。

 

まとめ

転職する際に福利厚生をきちんと確認したい場合は、転職エージェントでアドバイスしてもらうことが確実です。優良企業を判断するために、プロの意見は参考になるでしょう。



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