就活で名刺は作るべき?メリットとデメリットについて
就活を行ううえで、学生が名刺を持つことは必須というわけではありません。名刺を作るべきか迷っている学生も多いのではないでしょうか。
友達が作るから、自分も作ろうと考えるケースもあるでしょう。では、就活で名刺を利用するメリットやデメリットについて解説していきましょう。
就活で名刺を利用するメリット
名刺を初めて作り、就活において利用することにより、社会人になる自覚や責任感で背筋が伸びるように思える人もいます。では、具体的に名刺を利用するメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。
端的にアピールできる
名刺は端的に自己アピールができるツールです。名刺を手渡しする時に目と目を合わせ挨拶し、顔と名前・大学名などをその瞬間に集約して伝えられます。
口頭で挨拶だけをするより、視覚と物理的にも印象が相手に残せます。珍しい苗字や名前であったりすると、会話にちょっとした花が咲くケースも。
就活中に自己アピールをするチャンスがあれば、そのタイミングを逃したくはありません。名刺を持っていると、タイミングよく差し出してコミュニケーションのきっかけにつなげることもできます。
ゼミや部活・サークルの先輩、知人などを介して志望する会社につながりを持てる可能性も。このような時に名刺を渡して、コンタクトをお願いするなどの利用方法もあります。
社員と連絡先の交換ができる
会社説明会やインターンシップ、OB・OG訪問、面接などで、社員の方と接触できる機会に名刺を渡せると、印象付けができます。
また、相手社員の名刺も入手できる可能性も高くなります。メールなどでお礼を伝えたり、その時に聞けなかった質問をしたり、熱意があるのを伝えるチャンスも広がります。
好印象を保ってもらう程度にして、相手が負担に感じるようなコミュニケーションは避けましょう。二回目に会った時に「名刺を交換した人」ということを記憶に刻んでいてくれている場合も多く、親近感を持ってもらえます。
他大学生と知り合うきっかけ
就活を行っていると他大学の学生や、同じ大学でもこれまでほとんど面識のなかった学生と知り合いになります。就活を一人で情報を入手して、計画を立てて進めていくのは不安になるものです。
名刺を持っていると、同じような悩みや不安を抱えている学生同士が知り合うきっかけにもなり、簡単に連絡先を正確に伝えられます。
就活のノウハウや情報交換を行うなどして、精神的に支え合える友人になれるかもしれません。
就活で名刺を利用するデメリット
就活に名刺を利用することによるメリットがあれば、デメリットも存在します。メリットばかりに目を向けるのではなく、デメリットにはどのようなものがあるのかも、しっかりと理解をしておく必要があります。では、デメリットについて説明をしていきましょう。
個人情報の管理に不安
名刺を渡すということは、個人情報を渡しているのです。個人情報の管理の重要性がよく言われる昨今、この点に注意をする必要があります。
したがって、必要以上の個人情報は記載しない方が無難です。住所を入れる場合には大学の住所にし、個人の住所は入れないなど、特に女性の場合は身を守ることを最優先にしましょう。
渡した名刺が適切に管理されて、最終的に適切に処分されるとは限らないリスクがあります。記載する内容には、十分な配慮が必要です。
マイナスイメージになることも
名刺を渡すことで、マイナスイメージになりかねないケースもあります。名刺を渡してもよいのか、その場の空気を読む必要があります。
タイミングを間違ってしまうと、悪い印象を持たれる場合も。また、名刺交換をしないように注意を促している会社もありますので、事前にそのような情報がないか気をつけましょう。
名刺交換が問題ない会社であっても、採用担当者は名刺を多くもらって迷惑に思っている場合も考えられます。他の就活生との名刺交換を見ていて、何となくいやいや名刺交換をしているような雰囲気を察知したときには、名刺交換を無理にしない方が賢明です。
費用が無駄になることもある
名刺を奮発して作ったとしても、どの程度の枚数を利用するのか予測するのは難しいかもしれません。一度に多く印刷した方が割安になるからと作り過ぎると、たくさん余ってしまう可能性があります。
折角名刺を作ったけれども、ほとんど使わずじまいに就活が終わってしまうケースもあります。アルバイトなどで貯めた貴重なお金を、名刺に費やして勿体なかったという結果もあり得ます。志望上位の会社に内定をもらえたのであれば、名刺の費用が無駄だったということはないでしょう。
名刺作成でおさえたいポイント
名刺を作る際に注意したいポイントは、名刺に記載する情報やデザインなどがありますが、併せて重要なのは名刺の品質です。
費用を抑えることを優先し過ぎて、質の悪い紙や厚さ、雑な印刷にならないようにしましょう。きっちりとした業者やWebサイトで製作することをおすすめします。
就活用の名刺に記載する情報
個人情報がもし漏洩したとしても影響が少ないように、就活用の名刺に記載する情報は最低限に留めましょう。以下が基本的に必要な情報です。
・氏名(必要に応じてふりがなやローマ字を併記)
・大学名、学部、学科(専攻)
・メールアドレス(SNSのアカウントは記載しない方が安心)
・携帯電話番号(固定電話は入れない方が安心)
・大学の住所(個人の住所は入れない方が安心)
なお、体育会系部活での主要役職や、インカレでの入賞などの経歴がある場合、簡潔に記載すると、良い印象を残すアピールポイントとしてアクセントになります。しかし、多くの情報を入れ過ぎないように注意しましょう。
就活用名刺のデザインで注意すること
一般的な企業を志望している場合には、シンプルなビジネススタイルのデザインを選択した方が無難です。大学の校章を入れるとオフィシャル感が出て、引き締まった印象になります。
顔写真を入れると一層印象を残しやすくなりますが、入れる場合マイナスイメージにならないよう、証明写真用としてきちんと撮影し、清潔感や誠実感に配慮した写真を使いましょう。
デザイン系の会社や、個性的なスタイルやセンスを尊重している社風の会社などを志望している場合には、シンプルすぎるよりも印象に残りやすいデザインが効果的な場合も。オリジナル性があるデザインでも、ふざけたような軽い印象を与えるものは厳禁です。
名刺を渡す際の注意点
名刺を渡す際や名刺交換をする際にマナーを疎かにしてしまっては、マイナスイメージになります。したがって、名刺交換のマナーは重要です。
名刺は汚れたり、折れ曲がったりしたものを渡すと失礼にあたります。名刺入れを準備してきちんと管理しましょう。
名刺交換は立って行い、文字に指が掛からないように丁寧に両手で扱うなどのマナーをしっかりと学んで、友人などと事前に練習をしておくことをおすすめします。
いただいた名刺はすぐにしまわず、名刺入れの上に置くなどして、退席する際にしまいます。
就活での名刺利用は状況に応じて
就活においての名刺利用のメリットやデメリットを十分に理解して、名刺を作るかどうかの判断をしましょう。
就活での名刺利用は、明らかに有利に働くということはないとも言われます。しかし、使い方によっては有効活用が可能です。状況に応じていつでも渡せるように用意をしておくのは、安心材料のひとつとして心理的にも意味があるのです。