入社の際の身元保証人とはなに?身元保証人がいない場合の対処について

入社の際の身元保証人とはなに?身元保証人がいない場合の対処について

入社時に身元保証人を求められることがありますが、誰に保証人になってもらうか困りますよね。よくお金を借りる際に、身元保証人が必要になるのは多くの人がご存知のはずですが、入社の手続きの場合は特別な対処が必要なのか、正しく理解しておきたい部分です。

また思いつく人がいない場合など、入社の際の身元保証人についての大切なポイントをご紹介していきましょう。



入社する時に身元保証人が必要な理由とは?

入社の際の身元保証人とはなに?身元保証人がいない場合の対処について就職する際は入社手続きで、あらゆる書類を提出しなければなりません。その中のひとつとして、身元保証書の提出を求められる場合がありますが、身元保証人とは何か、一般的な意味についてご説明しましょう。

 

身元保証書という書類について

会社に提出する書類のひとつである「身元保証書」は、労働基準法で定められている書類ではありません。各企業が就業規則で定めているものなので、入社の際に全てのケースで身元保証書を求められるとは限らないでしょう。

最近は提出が必要になる企業は多いので、これから転職活動をする人は念のために頭に入れておきたいところですね。身元保証書は、入社する人が社会人としてふさわしいかどうか。

会社に損失を与えた場合に、責任を本人と一緒に負うことを保証させる書類です。提出を求められた場合、拒否することもできるでしょう。

でももしその企業の就業規則で決まっていることなら、企業が採用を拒否するのも可能になってしまいます。

 

身元保証人が必要な理由とは

お金を借りるわけではないのに、入社の際に身元保証人が必要になるのはなぜか、疑問を抱くことがありませんか。企業が身元保証書の提出を求めるのは、万が一入社する人が重大な損害を企業に与えた場合に備えるためです。

 

身元保証人の責任について

借金の身元保証人になると、場合によっては肩代わりしなければならないリスクがあります。では入社の際の身元保証人には、どのような責任があるのでしょうか。

知っておきたいポイントは、社員の業務上の管理監督は本来会社が行うべきことなので、身元保証人に過剰な負担がないよう「身元保証法」という法律で制限されています。

責任範囲の有効期限は3年、最長でも5年が上限。会社へもし損害があった場合も、被害全額が身元保証人に請求されないともいわれています。

 

身元保証人は誰にするべきか?

入社の際の身元保証人とはなに?身元保証人がいない場合の対処について入社時の身元保証人は誰にすればよいのか、選ぶ時に困りますよね。万が一の際に迷惑はかけたくありませんが、身元保証書の提出を求められたら、きちんと書類を揃えなければなりません。そこで身元保証人を選ぶ際のポイントを見ていきましょう。

 

保証人の解除権について

もし会社に損害を与えてしまうとしましょう。この際に会社側は、いきなり裁判を起こして訴えるのでなく、該当する社員に問題があった場合はまず保証人に通知します。

保証人が責任を負う可能性がある場合や、任務地が変わり責任を負うことが難しくなった場合は、保証人をやめる権利「解除権」があります。

 

通常は両親

入社時の身元保証人は、一般的に両親にすることが多くなっています。身元保証書には2名の保証人を求められることがほとんどなので、自分の両親で問題はありません。

もし両親が遠方に住んでいる場合は、身元保証書にサインしてもらうために郵送しなければなりませんので、会社の提出期限に間に合わない可能性もあります。

その場合は事前に会社に報告して、提出予定日を延期してもらうなど相談してみましょう。

 

両親にお願いできない場合

もし両親がすでに他界している、依頼したけれど断られたという場合は、他の人に依頼するのも可能です。ただし身元保証人は誰でもなれるものでなく、独立して一定収入がある人や成人など、条件があるので確認しておかなければなりません。

両親以外では自分の配偶者、兄弟、成人して独立している子供、祖父母、叔父や叔母などが身元保証人としてふさわしいといえるでしょう。友達でも可能ですが、できれば家族や親族にしたほうが安心です。

 

身元保証人がいない場合はどうする?

入社の際の身元保証人とはなに?身元保証人がいない場合の対処について誰も身元保証人になってくれない場合や、付き合いがなく思いつく人がいない場合。会社に書類が提出できないので、とても困りますよね。では身元保証人がいない場合の対処策について見ていきましょう。

 

会社に相談

身元保証人はすぐに思いつかない場合もあり、いざという時に困ります。どうしても身元保証人がいない場合は、会社に相談してください。

連絡のとれる人がいない、両親に断られてしまったなど、理由を説明すれば会社側が柔軟に対応してくれるケースもあるでしょう。場合によっては2名必要な保証人を1名にしてくれたり、友人でもよいと言ってもらえたりすることもあるかもしれません。

 

代行サービスを依頼する

企業によっては、配偶者は身元保証人として認めないなど、厳しく条件を設定している場合もあります。どうしてもお願いできる人がいない場合は、保証人代行サービスを使う方法もあるでしょう。

このサービスは料金を払い保証人になってもらう方法で、就職の際の保証人や賃貸物件を契約する際の身元保証人など、あらゆるケースに対応していますので相談してみましょう。

 

身元保証人がいないと印象が悪くなる?

「身元保証書を提出しないと就職できない?」という不安がありますよね。ほとんどのケースで会社側ができる限り対応してはくれますが、社会生活を営む中で保証人が必要になる場面が色々とあります。

身元保証人がいないとビジネスの場合は、信用関係にも影響を与え会社にマイナス印象を与えることもあるかもしれません。入社時から悪い印象を与えるのは、今後の仕事にも影響するので、これから転職を考える人は念のため保証人を誰にするか検討しておくと安心です。

 

身元保証書の書き方や依頼方法について

入社の際の身元保証人とはなに?身元保証人がいない場合の対処について身元保証書はとても重要な書類なので、書き方についてもきちんと理解しておくと安心です。また保証人になる人には多少のリスクがありますので、お願いする際の姿勢も重要です。

 

おさえるポイントについて

身元保証書の日付は、書類の提出日を記入してください。もしくは入社日でもよいでしょう。本人の住所は現住所、本籍地などを求められることはあまりないはずです。

また印鑑は認印、シャチハタは使用しないこと。印鑑は本人を確認するものですから、苗字が同じ家族や親族が保証人になる場合でも、必ず印鑑は分けてください。

 

直筆で保証人に記入してもらう

身元保証書には保証人が記入する欄がありますので、必ず本人に直筆してもらいます。両親が保証人になる場合の続柄は「父」「母」になります。

この場合も、できれば印鑑を別々のものにしてもらったほうが安心。入社時の身元保証人の主な役目は、人物保証と考えてもよいでしょう。

損害補償といわれると多額の出費を想像してしまいますが、業務内で生じた損害は故意や重大な過失でない限り、会社負担になります。

 

お礼すること

保証人の依頼をする際はどのようなリスクがあるのか、また入社時の保証人には解除権があることなども、きちんと説明したうえでサインしてもらいましょう。

また遠くに住む親族などに依頼する場合も、必ず後で手紙を送るなど、感謝の気持ちを示すこともマナーです。

 

まとめ

入社時の身元保証人に関しては、厳しく条件を決めていない会社も多く存在します。記入する際に困ったことがあったら、まずは会社の担当者に相談してみるとよいかもしれません。

身元保証人になってくれそうな人は、普段から何人か候補を考えておくと、急な場面で慌てずに済むといえるでしょう。



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