第二新卒の転職が有利になる時期や成功のポイントについて
第二新卒の転職は、事前の情報収集がとても大切な鍵を握っています。第二新卒というのは、厳格に決められた定義はありませんが、新卒入社して2年~3年で転職活動をする人のことや、卒業後に3年ほど経過して就職活動をする人のこと。
一般的な経験者よりは不利になってしまいますが、最近は第二新卒を歓迎する企業も増えていますので、成功の秘訣をマスターして転職活動に臨みましょう。
有利に転職するコツについて
第二新卒の転職は、今後のポテンシャルを評価しているので、新卒や経験者よりも不利になると不安を抱きすぎる必要はありません。さらに有利に第二新卒が転職するには、次のポイントを意識して、自分の魅力を最大限発揮してください。
転職の時期について
第二新卒は社会人経験がまだ浅く、企業によって評価の仕方は異なりますが、転職市場では4月入社の求人がとても多いので、第二新卒の転職も4月入社を目指すことがオススメです。
入社した会社がなんとなく合わないと感じたら、入社後2年目、もしくは3年目の4月入社を目指すこと。多くの企業は3月の年度末決算のため、1月~2月は仕事でとても忙しい状態でしょう。
3月になると徐々に落ち着き始め、中途採用も4月入社に合わせた求人が多くなる傾向にあります。4月以降は新卒の研修が増えるため、新たな人材を確保する余裕がないことも考えられますので、1年を通しても一番有利になるのは4月入社タイミングの求人といえるでしょう。
1年未満で退職するのは不利
学生生活からいきなり社会人になると、生活パターンが大きく変わり、あまりにも辛く感じてしまい転職を考える人も多いかもしれません。
稀に入社した会社が急に業績不調になり将来が見えない、もしくはブラック企業だったということもあるかもしれませんが、1年未満で転職活動を始めるのは採用担当者に「我慢できない人」だと懸念される可能性があります。
企業にとって第二新卒は、新卒以上に基本的なビジネスマナーが備わっていることを期待しています。そのため1年未満では新卒と同じく、ゼロの状態から社会人としての教育が必要になり、魅力的な人材ではなくなってしまうのです。
転職活動のスタート時期は?
第二新卒の転職が有利になると考えられる4月入社の求人。この場合、転職活動を実際にスタートするのは、1月頃を目安にしてみましょう。
その理由は、転職活動は早くても1か月、平均すると3か月~半年ほどかかるといわれているため。第二新卒は転職活動も初めての人がほとんどなので、余裕を持って行動するためにも、遅くても1月からは情報収集をスタートしてください。
また求人数が多くなる2番目のタイミングは10月入社。その場合も3か月を目安にして、7月くらいから転職活動をスタートしましょう。7月ならボーナスをもらい退職する人も多いので、求人数は多くなる傾向があります。
タイミングをずらすリスクについて
第二新卒の転職は、必ずしも有利なタイミングにする必要はありませんが、それ以外の時期だとリスクがあることも忘れてはいけません。
求人数は時期的に多い時と少ない時がありますので、タイミングをずらしてしまうと選択肢が少なくなることがまず考えられるでしょう。
採用が難しくなり、入社が決まったとしても企業は大量に人材を採用しませんので、同期が少なくなることもリスクに。また求人数が少ない時期の募集は、急な退職者がいたことが考えられますので、自分の希望よりも企業側の条件が厳しくマッチしない可能性もあります。
企業が好む第二新卒の特徴
社会人経験がまだ浅い第二新卒。中堅クラスと違うのは、固執した考えがなく柔軟に対応してくれることが、企業にとっての大きな魅力となりますね。
しかし第二新卒というだけで転職が成功するわけではありませんので、企業が好む第二新卒のタイプについても理解しておきましょう。
コミュニケーション能力がある
第二新卒の転職は、経験者と新卒の中間なので、求められることが多少違う部分もあるかもしれません。しかしどのような企業や仕事内容だとしても、3年前後の社会人経験者にはコミュニケーション能力を求められることがほとんど。
新卒とは違い、会社という組織で働く自覚がある第二新卒は、社内外でどのような人とも大人の接し方ができる能力を備えていると期待しています。
企業が好むのは「話が楽しい人」ではなく、相手の意思や意向を汲み取る能力や、相手の立場を理解してコミュケーションを柔軟に変える表現力。
職場の人が一緒に働きたくなるようなスムーズなコミュニケーションができることが求められます。
ビジネスマナーがある
第二新卒に求めることは、基本的なマナーやビジネススキルです。社会人経験があり、新卒よりは即戦力がありますので、企業にとっても都合のよい人材になるのは確か。
実績やスキルが少ない部分は、若さややる気でカバーできるでしょう。社会人としてのメールの書き方や挨拶の仕方、目上の人へのマナーなど、ビジネススキルは実践ですぐに使える程度身についていることが期待されています。
熱意がある
年齢や経験に関係なく、企業にとって転職希望者の熱意や意欲はとても大切な比較ポイントになっています。たとえ第二新卒で転職活動が初めてでも、その企業でどれだけ働きたいのか意欲を伝えることはできるでしょう。
第二新卒に対して企業が抱く懸念は、すぐに仕事を投げ出してしまう不安。働く意欲が充分ではなく、とりあえず仕事を探しているなど、目的意識が全く見えないことです。
意欲の高さは前職での経験などを踏まえて、自分のスキルを積極的にアピールするとよいかもしれません。
第二新卒の退職理由の伝え方について
第二新卒の転職のポイントになるのが「退職理由」です。新卒が3年以内に転職するのは3人に1人の割合といわれるように、最近第二新卒は決して珍しくはありません。
しかし企業にとっても慣れた存在の第二新卒。退職理由はとても気になる部分になりますので、よい印象を与える伝え方をマスターしておきましょう。
ポジティブな伝え方をする
何も不満がない仕事なら退職しないはず。第二新卒は何かしらの不満が前職にあったということは、採用担当者も理解しているでしょう。大切なのは、たとえネガティブな退職理由でもポジティブに伝えること。
たとえば残業が多いことが退職理由の場合は、「私生活とのメリハリをつけて、仕事にもっと集中したいため」と伝えると好印象になります。
よくある人間関係が退職理由の場合も、採用担当者は自社の職場環境と合わない不安を抱く可能性がありますので、その場合も会社側に問題があるような伝え方をすることもオススメです。
長く在籍することをアピール
第二新卒の退職理由は、今後その企業に長く在籍できるかどうかが判断に影響を与えます。些細なことでも挫折してしまう人材は、たとえスキルがあっても企業にとっては抵抗があるでしょう。
多少気になる退職理由だったとしても、働く熱意をしっかりアピールできる人は、採用の可能性が高くなるはず。その場合は企業のリサーチをしっかり行い、扱う商品やサービスがどれほど素晴らしいか、顧客目線で気持ちを伝えることも必要ですね。
まとめ
第二新卒で転職すると、新卒で不採用になった企業に再度チャレンジできるメリットや、社会人目線でやりたいことを発見するチャンスにもなります。
新卒と採用までのフローはとくに違いはありませんので、就活した時の手順を思い出し、なるべく早めに転職活動をスタートしましょう。