落ち着きがない人の心理状態とは?正しく理解して対処する方法
落ち着きがない人を、心理面から理解してみましょう。いつもあちこち手をつけて、どれも中途半端であり、じっと座っていられない人。
落ち着きがない人がそばにいると、自分までリズムが乱れてしまいそうですよね。職場だと、冷静に行動しなければならない場面がたくさんあります。
失敗の連鎖が起こらないよう、落ち着きがない人の心理を理解して対処する方法についてご説明しましょう。
職場で落ち着きがなくなる瞬間とは?
失敗が許されない職場。周囲の視線が気になると、自然とそわそわしてしまいますよね。職場でよくあるのは次のような場面です。落ち着きのない行動で失敗しないよう、なるべく注意するようにしましょう。
緊張する場面
初めてのプレゼン、大きなプロジェクトを任された時など、緊張する場面では落ち着きを失ってしまいます。自分に言い聞かせて冷静になるよう努力しても、それが逆効果になってしまい、もっと緊張してしまうこともあるでしょう。
入社したての時期も、慣れるまでは毎日がドキドキの繰り返し。仕事を覚えたり、職場の人の名前を覚えたり、色々なタスクが一度にのしかかってきます。そんな緊張する環境にいると、落ち着きがなくなってしまいますよね。
苦手な人がそばにいる時
たとえば上司が後ろに立って、自分の仕事のこなし方をずっと見ている時などは、何かコメントされるのではないかとビクビクします。
職場で落ち着きをなくすのは、このような苦手な人がそばにいたり、苦手な作業をやったりする時。継続的な緊張となり、自然と苦手な瞬間に反応してしまうのです。
厳しい上司のもとで仕事をしていると、いつ怒られるかわからず視線が気になります。そんな雰囲気だと気持ちが不安定になり、ミスしたくなくてもつい失敗してしまうでしょう。
時間が迫っている作業をする時
締め切り時間が迫っている時、気持ちが焦ってしまい、落ち着きがない行動を起こしてしまいます。たとえば寝坊した時などは、短時間で支度をしなければならないため、何かしら忘れ物があることも。
落ち着きがないのは、時間的な余裕も大きく関係していますので、職場でゆとりを感じずに作業をする人は、いつも何かに追われているような行動が目立つでしょう。「早くやっておいて」などと急かされると、頭の中が混乱してしまいます。
疲れて集中できない時
職場は自宅で仕事をするように、のんびりリラックスすることはできません。時間的な拘束だけでなく、気持ち的にもとても厳しい環境なので、職場にいる時間が長くなるほどあらゆる疲労が溜まります。
疲れていると頭の働きも鈍くなり、普段ならやらないような簡単なミスもしてしまうでしょう。集中できないほど疲れている時は、逆にモチベーションを上げようと自分を奮い立たせて、落ち着きない行動を起こすこともあります。
落ち着きがない人の心理状況について
「どうしてこんなに慌ててしまうのだろう」と自分でも不思議に思うほど、落ち着きをなくすことがたまにありませんか。そんな時は心理的な背景を考えて、上手く対処してみましょう。
先のことを考えすぎる
落ち着きがない時は、心理的に将来に不安を抱いているため。これから先に何が起こるかわからない気持ちが、次第に落ち着きをなくす原因になっているのです。
しっかり計画を立てて行動する人はとても慎重で、失敗が少ないかもしれません。しかし先のことを考えすぎると余計な不安を掻き立ててしまい、安心するためにあれもこれもと事前に準備をしたくなることが特徴です。
慎重になりすぎる
落ち着きがない人は、慎重に物ごとを進める傾向にありますので、最初の一歩が踏み出せないことがよくあります。過去の失敗経験がいつまでも頭にあるので、同じことを繰り返さないよう、何ごともダブルチェックする性格。
そのため効率が悪くなり、最終的に慌ててしまうケースがあるのです。慎重になることは、仕事をするうえでとても大切。同時にスムーズに作業をこなしていくためには、時間配分や手順などを組み立てるのも重要です。落ち着きがない人は慎重になる自分に、逆に不安を感じてしまうかもしれません。
失敗が怖い
落ち着きがない人の心理状況は失敗を恐れているためで、上司に怒られたり否定的な意見を他人から言われたりするのがとても苦手です。
大きな失敗をすると自己評価がぐんと下がり、また間違えるかもしれないと必要以上な動きになってしまいます。それが落ち着きのない行動になり、逆にミスが増えてしまう悪循環が生まれるのです。
失敗は誰でも避けたいことですが、過去の経験談を前向きに受け止めて、上手く自信につなげることが必要ですね。
自信がない
落ち着きがない人は、心理的に自分に対しての不安が多く、何か後ろめたい気持ちもあります。この仕事は自分にできるだろうか、そんな疑いを抱きながら作業をしているために不安が芽生え、きちんとできるはずのことでも失敗してしまうのです。
自信がないのは、過去の失敗経験も影響していますが、もともと不安になりやすいタイプであることも関係しているでしょう。絶対に大丈夫だと安心できないと、過剰な不安が生まれてしまい、それが自分の行動や思考にも表れています。
他人の評価を気にしすぎる
職場には上司、同僚、部下などあらゆる人がいるので、自分の評価を気にしやすい人は、常に視線を感じているはず。プライドが邪魔して、本来の自分らしさを見失っていることも、落ち着きがない人の心理背景といえるでしょう。
完璧でいないと評価されないと常に言い聞かせているため、やらなくてもいいことにまで手をつけてしまい、最終的に時間に追われて慌ててしまう場面もあります。
仕事で成功するためには評価はとても重要ですが、結果だけを意識すると中身がついてこないこともあるので注意が必要ですね。
気を遣いすぎる
落ち着きがない人は、心理的に周囲と上手く付き合いたい願望が強く、常に気を遣って暮らしています。ふっと溜め息をついた人がそばにいると、疲れたのかなと心配になったり、上司が難しい顔で書類をチェックしている時に不安になったりする場合も。
気配りができる人なので周囲からは信頼されているのですが、ストレスやプレッシャーを感じやすく、他人を喜ばせるためにいつも忙しなく動いてしまいます。
落ち着きがない人との付き合い方
落ち着きがない人と一緒に仕事をする場合は、相手の心理状況や性格の特徴を理解して、次のような点を意識して付き合ってみましょう。
優しく声をかける
落ち着きなく仕事をするのは、真剣に向き合っているためです。失敗しないようプレッシャーをかけながら作業をするので、自然と慌ててしまっているのかもしれません。そんな人には優しく「大丈夫?」と声をかけて、励ましながら作業を進めましょう。
褒めて安心させる
落ち着きがない人は、些細なことでも不安に感じるため、些細なことでも褒めて安心させてあげることが付き合い方のコツです。「いつも丁寧にやってくれてありがとう」と何気なく褒めてあげましょう。少しでも自信が持てると、落ち着いて集中できるようになります。
手伝ってあげる
落ち着きがない人は、何かに追われるように仕事をしているため、ミスが多くなる可能性があります。本人は決して悪気があるわけではありませんので、そんな場合は手伝ってあげることもひとつの方法です。
協力してくれる人がそばにいるという安心感は、落ち着きを取り戻すチャンスも導いてくれるでしょう。
まとめ
落ち着きがない人の心理背景は、不安やプライドなど、色々なことが考えられます。職場の人間関係は表面的な付き合いになりやすいため、少しだけ相手に歩み寄ると、もっと快適な付き合い方ができるはずです。