二重否定をする心理背景・相手に誤解されないための表現のコツとは?

二重否定をする心理背景・相手に誤解されないための表現のコツとは?

二重否定するのは心理的な意味がありますので、相手の意味を正しく理解するためにも知っておきたいことがいくつかあります。他人の表現方法は理解しがたいこともあり、誤解により人間関係が上手くいかなくなることも。

そこで今回は、二重否定をする心理背景についてご説明しますので、自分に置き換えて参考にしてみてくださいね。



二重否定する心理とはなぜか?

二重否定をする心理背景・相手に誤解されないための表現のコツとは?二重否定とは、否定を重ねて肯定する表現で、たとえば「この方法なら行けないことはない」と否定する言葉を二回使い肯定に変えます。

普段無意識に使う場面がありますが、そんな時は次のような心理作用が関係しているからなのです。

 

自信がない

二重否定するのは、心理的に自分の意見や考え方に自信がないため。「できます」とはっきり伝えられる場面でも、本当にできるかどうか不明な時は「できないことはないです」と二重否定に。

強い意志アピールするのが苦手なタイプで、失敗しないよう念には念を入れている状態です。自信がない人は、自分の決断で周囲に迷惑をかけたくないことが理由のひとつ。また自分が決断する機会が少ないので相手に頼ってしまうこともあります。

 

曖昧な状態にしたい

二重否定にする心理とは、白黒はっきりさせたくない状況があるためです。たとえば食事の場面。知り合いが手料理をしてくれて「煮物は好きですか」と聞かれ、「嫌いです」とは言えない場面。「食べられないわけではないです」と、二重否定を使う心理が働きます。

はっきりと回答できないシーンで曖昧な状況にしたいのは、相手に気を遣っているからかもしれませんが、それなら嫌いなものでも「大好きです」と嘘を言って喜んでもらうことも可能。

しかし二重否定する人は、心理的にコミュニケーションに対する苦手意識があるのかもしれません。

 

自分を卑下している

二重否定するのは心理的に自己否定しているためで、「自分なんて」「どうせ魅力がないから」と暗く考えるでしょう。少し劣等感が強い傾向があるので、新しいことに挑戦する際もどうせできないだろうと最初から諦めムードに。

そのため会話の中でも否定的な表現が多く、興味があることでも「できるかどうかわからないけど…」と必ず気になる一言を付け加えているのです。

 

ネガティブ思考になっている

基本的にネガティブ思考の人は、二重否定することがよくあります。なんでもマイナス面ばかり見てしまうので、不安や否定などのネガティブな感情が表れているでしょう。

二重否定は曖昧さを与える表現で、相手の真意がはっきり掴めない特徴があります。「どっちにしたいの?」と逆に詰め寄ってしまう人もいるかもしれません。

ネガティブ思考は体に染みつきやすく、言葉ひとつひとつが相手の気分を低迷させているのです。

 

依存心が強い

二重否定する心理は依存心が強い場合に多く、他人に大切なことを決断してもらったり、判断してもらったりすることが多い人に見られます。根本には自信のなさが関係していますが、自分が責任をとる立場にいたくないため、二重否定で中間的な印象を相手にアピールするのでしょう。

 

理想が高い

二重否定するのは心理的に完璧主義であることも関係していますので、失敗を避けるために不安な場面で曖昧な表現になります。どのような場面でも完璧でいたい、そんな現実離れした理想があり、無理な言動も稀に見られるでしょう。

完璧主義の人は周囲の評価を気にすることはもちろんですが、自己評価レベルが高く手抜きをしないため、常に神経をとがらせて生活しています。

 

二重否定が誤解されやすい理由とは?

二重否定をする心理背景・相手に誤解されないための表現のコツとは?他人とのコミュニケーションで、相手の意見や考え方を否定したい場合は必ずありますよね。共感や賛同とは違い、とても対処が難しいシチュエーションでついやりがちな二重否定。注意しないと次のようなマイナスイメージを相手に与える場合があります。

 

理解しにくい人だと思われる

二重否定には色々なパターンがありますが、「この仕事は難しくないこともない」のように意味がわかりにくい例があります。二重否定をする心理が働きやすいタイプは、日常的に否定を繰り返す表現が多くなり、相手が理解できず困惑することも多くなるでしょう。

あらゆる意味に解釈できる二重否定。何を言いたいのか明確にならず、誤解される可能性があるので注意しましょう。

 

意志が感じられない

できることをはっきり「できます」と言わずに「できなくもないです」と伝えるのは、強い意志として相手は受け止めません。逆にやりたくないのかと否定的に解釈されることもありますので、自分の本意ではない展開になる可能性もあるでしょう。

二重否定はとても回りくどいため、意志を伝えにくい表現です。たとえば好きな人に「あなたのことは嫌いでもないです」というとネガティブにも受け止めてしまいますが、「好きです」と断定したほうが自分の意志ははっきり伝わります。

絶対に譲れないことや、正しく相手に伝えたいことは二重否定をしないほうが確実ですね。

 

誤解されない二重否定のコツについて

二重否定をする心理背景・相手に誤解されないための表現のコツとは?二重否定はわかりにくい、曖昧であるなど、場合によってはよい印象を与えられない可能性もあります。どうしても二重否定したい場合は、次のコツを活かして上手に表現してみましょう。

 

二重否定は一度だけにすること

会話中の二重否定はうっかり言葉が出てしまうため、意識して自分の表現に集中することが大切です。まずはメールや手紙など、時間をかけて見直せるところから改善してみましょう。

意識したいのは、全体的な話の流れで二重否定は一度だけにすること。「無駄ではないと言えない仕事なので、やらないわけにはいかない」という文章なら、二重否定が二度使われています。

その場合は「大切な仕事なのでやらないわけにはいかない」と置き換えると、仕事をしなければならない意志や会話の要点が相手にも伝わるでしょう。

 

先に断定してから二重否定する

二重否定しやすい時は、最初に断定した後に使うことも方法です。たとえば「来月の旅行は決行です。行きにくい場所だけど行けなくはないですから」と、最初に言いたいことをアピールすれば、後の表現はおまけのようなこと。

さほど二重否定が浮き彫りにされないので誤解は少なくなります。自分が相手に伝えたいことを先に明確にしておくこと。その後に曖昧な意見を言っても、すんなり言いたいことは理解できるでしょう。

 

性格面からも改善してみよう

二重否定をする心理背景・相手に誤解されないための表現のコツとは?二重否定するのは、心理的な要素や性格も関係しています。コミュニケーションスキルを高めるためにも、今後意識したい性格的な改善ポイントもご紹介していきますね。

 

自分の気持ちに素直になる

失敗したくない、相手に迷惑をかけたくないという気持ちは、自然と二重否定する要因になります。相手の気持ちを優先するために起こることなので、これからは自分の気持ちにまず素直になってみましょう。

 

二重否定のよい面も理解すること

二重否定は必ずしも悪いことはありませんが、シチュエーションに合わせて使い分けることが大切。表現スキルがない自分だと否定的になるよりも、相手への思いやりがあるからだとポジティブになってみましょう。

自分のよい面を理解すると自信につながり、自然と二重否定も減ってくるかもしれません。

 

まとめ

二重否定する心理は、さまざまなことが関係していますね。友人との会話、ビジネスミーティングなど、あらゆるシチュエーションでやってしまう二重否定ですが、相手に何をどう伝えるか、コミュニケーションの基礎から復習しておくとよりよい会話になってくるでしょう。

 

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