経理の転職タイミングはいつがベスト?円満退職するために考えたいこと
経理の転職は、タイミングを考えてプランを立てると、有利な活動ができるといわれています。転職市場の動きに合わせて考えることや、経理という仕事の特徴を理解して、できるだけタイミングよい時期に退職することも検討したいですね。
そこで今回は円満退職に向けて、経理の転職タイミングのポイントについて考えていきましょう。
経理の転職のタイミングについて
転職は慌てて行うよりも、段取りよく計画しながらタイミングを掴むことも成功の秘訣です。では経理職は、転職のタイミングはいつがよいのでしょうか。
繁忙期を避ける
まず考慮したいのは、現職の職場の人たちに迷惑がかからないよう、経理の繁忙期を避けて転職することです。会社によって経理業務の処理方法や時期は異なりますので、月末や月初めなどの忙しい時期は、仕事上他の人にも負担がかかる可能性があります。
また引継ぎ業務がきちんとできないまま、退職することになってしまう例も。4月や9月は決算などで、どの企業も経理は忙しくなる傾向にありますので、転職はその前2か月くらいを目安にして計画するとベストタイミングになります。
求人が増える時期
転職はどのような業種も、求人数が多い時期のほうが選択肢は増えますので、転職活動は有利になります。経理の転職タイミングも同じで、企業の景気がよい時は求人数も増えるのでオススメ。
具体的な時期は、景気がよい業界や企業の「年度末決算前」です。この時期は人員を増強する可能性がありますので、経理の求人が増える傾向にあります。
景気だけをあてにするとなかなか判断はできないかもしれませんが、興味のある業界の市場動向などをリサーチしておくと参考になるでしょう。
月別で考えるタイミングのよい時期
経理の求人が比較的増える時期を月別で見ていきましょう。一番多くなるのは年度末決算前の1~2月。この時期は比較的どの企業でも、決算処理に向けて人材が必要になるので、経理職の求人数が増えていきます。
日本の企業は3月決算が多いので、春先の業務を強化するために求人広告を早めに出します。次に多いのは6~7月。企業によっては株主総会が終わってひと段落するところも多いので、3月決算の企業なら株主総会が終わる6~7月が経理の転職タイミングになることもあります。
会社のサイクルに合わせて新しく人員を増やそうとする動きは、あらゆる業界でも見られるでしょう。優秀な人材が転職市場にも増えるため、この時期にこだわって採用活動を積極的に行う企業もあるのです。
さらに10~11月の経理の転職のタイミングも見逃せないところ。この時期は12~1月の入社を狙って、企業が採用活動を計画します。
12月決算の会社なら、年度末の決算業務に向けて採用。3月決算の会社なら、年度末決算で戦力となる人材を探すこともあるでしょう。12月前後はボーナスとの関係で退職者も多いので、企業にとっては採用が必要になると考えられます。
タイミングを見極める際の注意点
経理の転職タイミングを見極める際は、注意したい点もいくつかあります。転職市場ではいつでも経理職の募集はあるものの、次の場合は慎重に判断してくださいね。
決算時期は忙しい
3月決算に向けて経理の求人を出す企業はとても多いため、1~2月の転職は経理を希望する人にはよいタイミングになります。しかし注意しないと、転職先では仕事が忙しく即戦力として期待されることも多く、経験が少ない人だと不安になることもあるでしょう。
また会社側では、教育してくれる人が決算業務で忙しく、丁寧に面倒を見てくれない場合もあります。経理の転職タイミングは、決算時期が求人数は多いものの、有利に活動するためにも得意分野をアピールすることが必要ですね。
タイミングを見逃さない
経理の転職はタイミングがずれてしまうと、求人数が減ってしまうリスクがありますので、なるべく早く準備することがコツです。たとえば人気がある転職エージェント。
入社したい時期、求人数が多い時期に登録すると出遅れてしまう可能性があるので、それ以前から転職活動を始めましょう。経理職を希望する人は、タイミングをきちんと理解して転職プランを考える人が多数いますので、集中しやすい時期はライバルも多いということ。いいなと思った求人は、できるだけ早く応募を検討したほうが安心です。
通年募集している企業は注意
経理職の募集は繁忙期に合わせて行うことが多いため、一年中経理職を募集している企業は注意が必要です。その理由はすぐに辞めてしまう、仕事がつらい、勤務条件がよくないといったネガティブな理由があるかもしれません。
経理職は会社の年間スケジュールを理解する必要があるため、経験豊富で長期的に勤務できる人を選びます。そのため常に人手不足になっているのは、それほど企業が好調に売り上げを伸ばしているとも考えられますが、慢性的な求人不足はブラック企業の可能性もありますので、口コミなどの情報も参考にして判断しましょう。
円満退職する際に考えること
経理の仕事は週単位、月単位、年単位とあらゆる区切りや繁忙期があります。転職タイミングを考える際に、退職に適した時期を選ぶことも円満退職に重要なポイント。では経理の退職タイミングはいつがよいのか、ポイントをご説明しましょう。
12~5月は避ける
会社の経理は、決算に向けて早い時期から売り上げの見込みなど、実績の収集が始まります。3月決算に向けて12月頃から経理業務は忙しくなり、決算が終わった4月以降も税務署への申告がありますので、また残務処理が忙しい時期。
そのため経理の退職タイミングとしては、12~5月を避けることが会社にも迷惑がかからずオススメです。6~7月は夏のボーナスをもらって退職できる時期でもありますので、ぜひ検討してみましょう。
この時期は、他の転職市場も求人数が全体的に増える傾向にありますので、異業種に転職したい人にもオススメです。
退職の意思は早く伝える
経理職は、退職にベストなタイミングを掴むのが大変な仕事かもしれません。結果的に仕事のきりがつかず退職できないというのでは困りますので、転職を決意したらなるべく早めに直属の上司に相談してください。
とくに決算時期に重なる時は、業務で何かと他の社員も忙しくなっていますので、求人広告を出す手間を考えて2~3か月前には退職の意思を伝えておきたいですね。
引継ぎをきちんと完了させる
円満退職するためには、他の社員に負担がかからないよう、退職前にやれることはきちんと済ませておくことがポイントです。とくに引継ぎは一か月前後では、経理の年間の仕事の流れまで教えることはできないかもしれません。
業務カレンダーなどを作成しておく必要もありますし、繁忙期にやるべきことをリスト化して引継ぐのも大切。経理の仕事は年度の区切りに関係なく、わかりやすくマニュアル化しておくと他のスタッフにとっても助かります。
円満退職は相手の立場になり、何が必要かを考えながら事前の準備をしてくださいね。できるだけ迷惑をかけないよう、引継ぎの手順やプランも考えながら退職準備を進め、新しいキャリアに向けて余裕を持つことが大切です。
まとめ
経理の転職タイミングは、年に何回かオススメの時期がありますので、チャンスを逃さず自分にぴったりの転職先を見つけるなら、転職エージェントに早めに登録しておきましょう。
豊富な求人案件だけでなく、経理職の特色を理解した転職準備のアドバイスをしてもらうこともできますし、求人数の少ない時期でも安心できるサポートがあります。