自立したい心理になるのはどんな時?他者に依存しやすい人の特徴
自立したい心理になるのは大学を卒業した時、就職した時、誰かを好きになった時など、色々な場面があるでしょう。人生の転機を迎えると、改めて気持ちを引き締めて生きていこうと思うことがありますよね。
しかし心理的には、「自立したい」と感じるのはそのようなタイミングだけではないようです。いつまでも他人に頼るのは不都合なことも多いため、精神的に自立できるよう、意識したいポイントを見ていきましょう。
自立したい心理について
自立したい心理背景にはどのようなことが隠されているのか、考えられることをご説明します。「自立」とは親の支援を受けずに一人暮らしを始めることという印象がありますが、あらゆる視点から考える自立についてお伝えしましょう。
周りに気を遣いたくない
たとえば実家で暮らす人が自立して、一人暮らしを始めたいと思う場面。まず考えられるのは、自分だけのスペースが欲しいことですよね。
自立したい心理の理由で多いのは、周りに気を遣いながら暮らしたくないため。もともと神経質な性格の人だと、尚更自立したい心理が働くのは納得できます。
他人に気を遣うのは、相手に好印象を残したい気持ちの表れといえるでしょう。そんな考え方が定着していると、自分の意見に基づいた行動を起こすことは難しくなります。
他人の意見や考え方に執着してしまい、やりたいことを実践する自分に罪悪感を抱くのです。
自分の意見をアピールしたい
自立したい心理になるのは、自分の意見をもっとアピールして、自分の存在意義を知ってもらいたいためです。そもそも自立とは、自分の考えがないと行動に移せませんよね。
アクションを起こすためには自分が何を考えているか、意見を認識することが最初のステップ。いつも周りがサポートしてくれる状態だと、自分の意見に気づくことすらありません。
たとえば実家の親が毎日料理をしてくれる生活。帰れば必ず夕飯が出来上がっている状態は、自分が何を食べるかを考える必要がないため、とても楽に見えます。でも食べたいものが言えない環境であることも、場合によっては考えなければならないのです。
周囲のプレッシャーを感じる
自立したい心理になるのは周囲からのプレッシャーを感じるためで、仕事や人間関係、恋愛など、自分と関わりのある人から「自立」をそれとなくプッシュされている状態です。
もしくは他者からの要求が多すぎる場合も、心理的にも物理的にも自分だけのスペースが欲しくなり、自立を考えるきっかけになるでしょう。
いつまでも親に頼っていてはいけないと、自分に少し厳しくする場面で「自立」という考えが浮かんでくることもあります。
精神的に強くなりたい
自立はたとえ親と一緒に暮らしていても、精神的に成長したいと思う場面もあります。生き物の「巣立ち」とは一人で暮らすことだけでなく、自分の行動を他人の意思に委ねず判断することも含まれているでしょう。
他人の価値観を意識したり、人の意見を頼りにして判断したりする間は、まだ精神的な自立はできていないといえます。自立したい心理になるのは、自分で判断できる状態になりたい願望があるため。
仲間の意見に流されてやりたいことができない生き方は、自分の存在価値が見えなくなってしまう可能性もあるでしょう。
決断力をつけたい
自立したい心理になるのは、今以上に決断力をつけたいためです。大切なことをすぐに決められないのは、他人の意見に頼っていること、失敗する不安があることも理由。
困った時に誰かがいつも自分のために決断してくれるとは限りませんので、肝心な時に慌てないためにも普段から決断力を強化するのは、快適な人生にも必要不可欠でしょう。
些細なことでも迷いやすい人は、自分を成長させるために自立して、決断が多くなる環境を無意識のうちに求めているかもしれません。
他人に依存しやすい人の共通点
自立するためには、まず他人への執着心をなくすことが大切です。自分の考えをもとに行動するのは、最初は不安があって当然。しかしその中で学ぶことは、誰からも教わらない大切な教訓になるでしょう。では他人に執着していないか、セルフチェックのポイントをご紹介しますね。
周囲に流されやすい
自立したい心理になるのは、周囲に振り回されるのが疲れていることも関係しています。他人に執着しやすいタイプは、自分の意見を主張することはなく、常に周りの意見に流されてしまう傾向も。
「本当は言いたいことがあるけれど、どうせ聞いてもらえないだろう」「相手にしてくれないだろう」と悲観的になっているのも特徴でしょう。
そのため多数意見に賛同するよう、無難な判断をしているのです。自分で何かを始めるよりも、誰かに任せたほうが上手くいくと思っていませんか。
自信がない
失敗を極度に恐れる人や自己肯定感が低い人は、自信がなく他人に頼りやすいでしょう。マイナス思考の傾向もありますので、物ごとのよい面よりも悪いことばかりが気になり、やりたいことも我慢してしまうタイプ。
自分をよく理解してくれる人には、オープンに接することができるのですが、自分を認めてくれない人には価値を見出せないため、限られた人間関係になってしまうのも特徴です。
孤独が苦手
「大勢の友人と一緒だと楽しい」という前向きな理由ではなく、「一人だと孤独で不安になる」というのは、他人に依存する人の共通点です。
誰かがそばにいないと孤独を感じるのは、一人の時間が過ごせない、もしくは過ごし方がわからない状態。または周囲の視線を意識して、一人で行動するのがカッコ悪いと思っている場合もあるでしょう。
自立するには孤独な時ももちろんありますし、逆に一人の時間を充実させられないのは、他者への執着があるとも考えられます。誰かとつながっていたいと思う気持ちは、自分の魅力を100%発見できていないからかもしれません。
自立した人になるためには?
自立した人は、とても自信があり素敵ですよね。大人の証でもある「自立」。あらゆる角度からできることなので、他者に執着しやすい人は次のポイントを意識して、自立した人を目指してみましょう。
意識改善をしよう
自立するためには意識改革が必要で、自分と他人に対する意識を改善してみましょう。人生は他人のものではなく自分のもの。「こんなことをしたら嫌われる」「これをすれば好かれる」と他人の機嫌を考えて行動するのは、いつまでも自分自身を解放できない原因になってしまうかもしれません。
他人の意見でアクションを起こしても、責任をとるのは自分です。他人と違う価値観をもっと大切にしてみましょう。たとえ家族や恋人でも、自分のことは100%理解していないかもしれません。自立するためには違いを受け入れ、他人を尊重することも必要です。
相談と決断を分ける
自立したいと思っても、気持ちの面で不安が残るのは仕方ありません。そんな時は失敗しないためにも、他者の意見をどんどん参考にしましょう。
ここで注意したいのは、「相談」と「決断」を別物として考えること。相談は他人の意見を聞くこと、それをもとに自分で決めることが「決断」です。
他人に執着しやすい人は、相談が自然と自分の決断に変わってしまう傾向もありますので、客観的に他人の価値観を受け入れるよう意識してくださいね。
経済的な自立を意識する
精神的な自立ができて初めて独り立ちができます。そのためには経済的な自立で自信をつけることもよいでしょう。たとえば実家で暮らしている人なら生活費を毎月払う、一人暮らしを始めるなど、自分の考えで生活が送れると、それを強さへとつなげていけます。
まとめ
自立したい心理は、自分を大きく成長させたい気持ちが土台にあるのでしょう。他人を全く頼らず生きるのは難しいのですが、まずは自分を頼ってみること。そんな意識を持って、これからは生活してみませんか。