面接で職歴を質問された場合のよい答え方・転職歴が多い人はどうするべき?
面接で職歴を質問されるのは、今までの経験だけでなく、ひとつの仕事をずっと続けられる人かどうかを確認したい意味もあります。
転職を何度も繰り返している場合は、この質問はとても答えにくくなるはず。悪い印象を与えないためにも、面接で職歴を説明する際はいくつかのポイントをおさえておきましょう。
では転職を有利に進めるために、面接で職歴を質問された場合の答え方をご解説します。
面接で職歴を質問される理由について
採用担当者は職歴や転職回数を通じて、応募者が転職に対してどのような考え方を持っているかを確認する目的があります。スキルがあっても、転職回数が多い人だと不安になるのは仕方ありませんよね。まずは企業の採用担当者が、面接で職歴について質問する意図をご説明しましょう。
仕事内容の理解度をチェックしている
面接で職歴を質問されて、勤務していた会社名を答えるだけでは少し足りない場合も。職歴を質問されるのは、今まで経験した業務内容を論理的に説明できる人かどうかを判断する目的があります。
業務内容と役割をわかっていないと、今後の仕事にも影響があるでしょう。職務経歴書だけでは通じない仕事内容の理解力は、面接できちんと説明できるかが企業の知りたいところなのです。
キャリアを知りたい
「これまでの職歴を説明してください」と質問されたら、採用担当者は応募者がどのような経験やキャリアを積んだのか知りたい意図があります。
「営業職です」と一言では説明できない質問なので、どのような商品やサービスを扱ったのか、営業手法なども簡潔に説明しましょう。
職歴でわかるのは、どのような立場でどういう作業を担当していたか。その中で得たことやキャリアなどを参考にして採用したり、もしくは配属部署をイメージしたりすることもあります。
長く続くかどうか
職歴は内容だけでなく、転職回数も影響を与えるため、採用した人にすぐ辞められないよう、それぞれの職歴の期間もチェック対象になります。
あらゆる業界や仕事を担当しているからといって、決して有利になるとは限りません。飽きっぽい性格なのか、すぐに挫折しやすい人なのか。
そんな価値観を知るためにも、面接で職歴を質問するでしょう。たとえば20代前半の人が複数の職歴を持っていると、スキルもきちんと磨かれてない可能性もあるため、不安材料になるかもしれません。目的意識を持っての転職だったことを、きちんと理解してもらう必要があります。
好印象を与える職歴の答え方
職歴は人それぞれで、転職回数が多いと必然的に職歴も多くなります。採用担当者が質問する理由を踏まえ、面接時に好印象な回答方法のポイントをご説明しましょう。
職務経歴書にプラスして説明する
書類選考ですでに職務経歴書を送ってある場合や、履歴書を元に面接している場合は、すでに自分の情報を企業側に提出しているため、あえて複雑な説明は不要に感じますよね。
しかし面接で職歴を質問するのは、相手にわかりやすく説明できるか、スキルを試している意味もあります。そのため職務経歴書の内容をそのままコピーするような説明では、どうしても不足してしまうので注意が必要です。
書面で伝えきれなかったことを説明するチャンスなので、「前職では営業チームのサブリーダーとして活動してきました」など、プラスしたい情報を付け加えてください。
簡潔に時系列で説明する
転職歴が多い人や複数の職歴がある場合は、簡潔に時系列でまとめて説明しましょう。自分のライフストーリーのあらすじを作るように、どのような内容の仕事でどのような役割があったのか、そしてどういう成果を残したか、勤務先ごとに説明します。
端的な流れでも、採用担当者が気になる部分を残すことがコツ。説明した後に「○○社での業務内容について、もう少し詳しくご説明いただけますか」と、キャッチボールになる流れを意識してください。
職歴から獲得したことを強みにする
職歴は淡々と説明するだけでなく好印象を与えるには、これまでの経験からどのような強みを得たのかを説明することがコツです。たとえば「前職では経理を担当し、営業との信頼関係を築くことができました。コミュニケーションスキルを活かして会社に貢献したい考えがあります」と、今までの職歴を通じて得たものをどう活かすか伝えることも重要です。
仕事に関係のない話は避ける
職務経歴書も面接で回答する時も、仕事と関係のないことはあえて説明しなくてもよいかもしれません。たとえば学生時代のボランティア体験。
応募企業に関連する内容ならよいのですが、仕事と関連性のないことは避けましょう。面接で職歴を質問するのは、企業の即戦力になるかどうかを知りたい理由もあります。
転職歴が多い人にされやすい質問と答え方
面接で職歴について質問される場合、複数の経験があると必然的に転職の回数についても質問される傾向にあります。転職歴が多いと、あまりよいイメージにはつながらないため、質問されやすい内容は事前に答えを準備しておきましょう。
転職回数が多いのはなぜか?
「転職回数が多いように思いますが、理由を教えていただけますか」という質問。転職歴が多い人にとっては、一番避けたい部分ですよね。
この場合は無理に印象をよくしようとせず、正直に事実を認めることがコツです。採用してもすぐに辞められないよう、企業が不安になるところなので、転職した理由に正当性を持たせるよう自分の考え方をまとめてください。
決してネガティブな理由ではなく、もっと自分を成長させるため、または経験を活かしたいといった理由がよいでしょう。
仕事が合わない場合の対処の仕方は?
「もし採用され仕事を始めた場合、合わないと感じたらどのような対処をされますか」という質問。面接で職歴を質問されることはほぼ100%ありますので、企業側としては採用後の働き方や考え方を判断材料にしています。
「当社の仕事は退屈されるかもしれませんが大丈夫ですか」など、転職歴が多い人にはストレートな質問をしてくるケースもあるでしょう。
その場合は「どんな仕事でも将来の糧になる」ということをアピールして、仕事のよさを見つけるよう前向きに取り組む姿勢を伝えてください。
必ずしも転職先で、自分のやりたいことができるとは限りません。満足できない環境でどのような対処ができるか、そのスキルを知ることも面接の目的なのです。
実績のない仕事は難しくないか?
すぐに退職するつもりで仕事を始める人はいないはずですが、期待した環境ではないことはどのような転職でも可能性があります。
結果的に短期間の職歴だけが増えてしまうと、転職では不利になることもあるでしょう。たとえば今まで経験のある仕事でも、業界が変われば作業内容も違ってきます。
「以前はメーカーの事務職ということですが、当社のような金融関係の仕事はハードになりませんか」という質問。不安な気持ちをそのまま応募者に伝えてくるのは、職務内容の理解度や仕事へのモチベーションを知りたいからなのです。
答えにくい質問は、回答する際の語調や表情などで気持ちを判断しています。この場合は逆にきちんと理解するよう、「ハードなのはどのような部分か、具体的に教えていただいてもよろしいでしょうか」と質問するのもひとつの方法。わからないことや経験のない分野でも、積極的に学習する意欲がある人は好まれやすいのです。
まとめ
面接で職歴を説明する場合は、自分ならではの強みをアピールしてください。職歴はその人のスキルや経験を知る大切な情報で、さらに人柄が伝わるような答え方も転職活動では有利になるはずです。