やってあげてる心理になるとき~対人関係が負担になったら思考転換~

やってあげてる心理になるとき~対人関係が負担になったら思考転換~

やってあげてるという心理状況は、人間関係がさらに負担になる要因です。職場や恋愛、友人、家族など、私たちはあらゆる関係の他者と交流があり、その都度接し方を考えていますよね。

そんな時に意識したい「やってあげてる精神」。誤解を生まないためにも、思考転換で対人関係をもっと楽にしてみませんか。



やってあげてる心理について

やってあげてる心理になるとき~対人関係が負担になったら思考転換~片づけをやってあげた、料理を作ってあげたなど、人のためを思っての行為も心のどこかで「やってあげた」と思っていることがあります。そんな時に関係している心理状況についてご説明していきましょう。

 

感謝されないことの不満

やってあげてると感じるのは、心理的に相手から感謝されないことが原因です。たとえば仲間の仕事を手伝ってあげた場合、「ありがとう」の一言がないと、自分だけ損したような気分になりますよね。

その時に不満を感じるのは、仕事の手伝いが負担なのではなく、相手からの感謝がないこと。何かやってあげたら感謝されるものだと、自分が勝手な押しつけをしているとも考えられます。

感謝されないと不満に感じるのは誰でも同じ。その時の気持ちの捉え方が難しく感じます。

 

見返りを期待している

やってあげてるという心理は、恩着せがましい気持ちが強いためで、他人のために何かやったら必ず見返りがあるべきだという考え方。困っている人の立場になって手を差し伸べるのではなく、見返りを期待して助けること。

言葉で「ありがとう」とお返しするよりも、物でお返ししてくれる人を好んで助けています。一見よい人に見えますが、助けてもらった人はかなり負担になっているはず。きちんと見返りがないと、二度と手を貸してくれることはないでしょう。

 

目立ちたい

やってあげてる心理は、目立ちたい願望が関係していますので、自分がすごいことをやってあげた、よい人だと周囲にアピールしたいのです。

道路で転んだ人を見かけたら、真っ先に助けに行くタイプ。転んだ人が可哀想なのではなく、自分が注目されるシーンだからでしょう。他人から注目されることがとても嬉しく、視線を集めるためにはやりたくないこともどんどんやっています。

人助けもそのひとつ。困っている人の立場を理解せず、ただ自分が注目されればそれでいいのです。

 

承認欲求が強い

やってあげてる心理は承認欲求が強いためで、わかりやすく他人から自分を評価してほしい願望があるため。自分の行いは常に評価の対象になると思っているので、他人から喜ばれることを優先してやっています。

承認欲求が強い人は、自分に自信がないことも共通点のひとつ。自己肯定できないため、他人の評価がないと不安に感じるのでしょう。お礼されてもわかりやすく相手が態度や言葉で示してくれないと、自分が評価されたとは思えないのです。

誕生日プレゼントも、自分が贈ったものより高価なものでないと相手が喜んでいないと解釈する人です。

 

自己中心的な人

やってあげてるという心理は、基本的に自分中心に考えているためで、相手が喜ぶかという点よりも、自分が何かやってあげたということだけに意識が集中しています。

自己中心的な人は、他人の気持ちを察するのが苦手。人助けして喜んでもらうことが本来の目的のはずが、自己中心的なタイプは感謝されたい気持ちが強く、その願望を満たさない相手には違和感を抱くのです。

こんなタイプは、大げさに喜んでくれる人を対象に何かやってあげる傾向があります。

 

ナルシスト

やってあげてる心理はナルシストな部分があり、すごいことができる自分が大好き。少し周囲を下に見下す傾向もありますので、上から目線で人助けすることも多いはず。

そのためこんなすごい人がやってあげたのだから…と、相手に大きな見返りを要求してしまいます。ナルシストは自己愛がとても強く、否定する人を排除することで必死。逆に自己愛をくすぐる人にはどんどん近づき、ご機嫌をとっています。

 

他人をコントロールしたい

やってあげてる心理とは、他人をコントロールしたい願望が根底にあることが関係しています。親切にしてくれた人に、私たちは必然的に貸しを作ったような気持ちになりますよね。

そんな力関係を作るために、人助けをしたり困っている人を手伝ったりしているのです。支配下に他人を置き、逆に自分の欲求を満たしたいタイプ。「この前、これやってあげたから…」とお礼を要求してくることもあるかもしれません。

 

見返りを期待せず人付き合いするコツ

やってあげてる心理になるとき~対人関係が負担になったら思考転換~やってあげてる精神の強い人は、普段の言動からも薄々わかりますよね。きちんとお礼しないと不満を募らせ、二度と親切にはしてくれません。

そんな人間のエゴは誰にもあること。相手から見返りや感謝を求めすぎないよう、楽に自分らしく過ごす思考転換のコツをご説明しましょう。

 

やりたいからやる

やってあげてるという心理は、自分を苦しめる原因です。親身になって他人を思う心は、自然と相手にも通じていますので、いつか必ず感謝されるはず。

よい人間関係を築くためにも、これからはやってあげてるのではなく「やりたいから」と思考転換してみませんか。どのような心理状況や理由があるにしても、他人に接する時はモチベーションが必要です。自分の素直な気持ちを大事にして、恩着せがましい考え方から解放されてみましょう。

 

自分のためにやる

やってあげてるという考え方は、自己中心的で他人には理解されない部分。しかし残念なことに、誰にでもネガティブな気持ちは多少ありますよね。

忙しいのに他人のために手伝ってあげた時。相手が当たり前のように受け止めたら面白くないのは当然です。しかしそこでイライラしたりがっかりしたりするよりも、人のために何かするのではなく「自分の成長のため」だと理解してみましょう。

見返りがその場で返ってこなくても、いつか自分の糧となり戻ってくるのです。そんな思考転換は、精神的にもこれから強くなるチャンス。色々なことを考えずに、さっと他人へ手を差し伸べられるようになります。

 

恩着せがましい人への対処は?

やってあげてる心理になるとき~対人関係が負担になったら思考転換~恩着せがましい人にならないよう注意しながら生活することはとても大切ですが、もしそんな面倒な人に出会った時は、次のような点を意識して対処してみましょう。

 

自分から頼みごとはしない

恩着せがましい人は、最初はとても親切に近寄ってきますが、きちんと感謝されないと徐々に相手も距離を置いてきます。そんな人は自分の心を乱されてしまい、常に付き合いが不安になりますので、自分から頼みごとはしないほうが無難です。

 

きちんとお礼する

やってあげた精神の人にはきちんとお礼しましょう。どのような意図があるにしても、親切にやってくれたことは感謝するべきこと。その際に少しだけ大げさに「すごく助かりました。ありがとうございます」と伝えたり、またはジュースの一本でもいいので渡したりすると、よい関係が維持できるはずです。

 

お断りする

恩着せがましい人は、お礼をきちんとしてくれる人をターゲットにやってきます。自分がやってあげたこと以上のお返しを期待しているので、損得勘定が強いことも特徴。

そのようなタイプと公平な関係を築くのは難しいので、もし困っている時に親切そうに近づいてきた時は「大丈夫です、ありがとうございます」と丁寧にお断りすることも方法です。

 

まとめ

やってあげてる心理は、自分も他人も苦しめるネガティブな思考です。相手の立場になって考え、今何をするべきかを冷静に判断してみましょう。

見返りを期待したくなるのは当然ですが、形がない感謝の気持ちこそ、他人のためにやってあげる価値になるはずなのです。



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