新聞記者が転職をする方法とは?辞めたいと思う理由や今後するべきこと
新聞記者は、世の中の様々なことについて取材などで収集し、記事を執筆して紙面へ掲載する編集などを行う仕事です。安定した収入やステータスがある職業の新聞記者ですが、会社を辞めたい、転職したいなどと思う場合があります。
新聞記者が会社を辞めたいと思う理由や、転職するための方法についてお伝えしていきましょう。
新聞記者が辞めたい転職したいと思う理由
新聞記者が会社を辞めたいと考えたり、他の仕事に転職したいと思ったりする理由には、どのようなことがあるのでしょう。人によってその理由は様々ですが、新聞記者ならではの理由もなかにはあるのです。
時間が拘束される
新聞記者は時間に拘束される職業と言えます。短時間に記事の執筆を余儀なくされる時も多く、時間に追われるのです。原稿作成の締め切り時間も守らなければなりません。
プライベートのための自由な時間が取りにくく、不規則な生活にもなりがちです。事件や事故・災害などの仕事にあたっては、深夜や早朝になることも度々あります。
時間に拘束されるのが苦痛に感じたり、不規則な生活で体調の不安や、家族との時間を大切にしたかったりする場合、新聞記者を辞めたいと思うケースがあるのです。
文章を書くことに疲れた
新聞記者は、記事を執筆するのが一番の仕事です。なかには取材や編集・校閲などを主に担当するという人もいます。しかし、文章に深く接するのは避けられません。
新聞の紙面は、文字数の制約や文章の理解しやすさ、正確性も要求されます。締め切り時間や様々なストレスなど、重圧を感じながら仕事をしなければなりません。
このようなことから文章を書くことに疲れてしまい、辞めようかという精神状態になるケースがあります。
思い通りの内容を書くことが許されない
文章を書くのが好きでも、新聞記者は思い通りの内容を書くことが許されません。担当した分野が専門性に特化している場合もあります。
その内容も公平性や公共性を考慮したり、新聞社の方針に従って執筆したりする必要があります。好きな内容を思い通りの表現で執筆できず、自分には合わないと考えて転職したいと思う新聞記者もいます。
社内でのコミュニケーションが取りにくい
新聞記者は、社内でのコミュニケーションが取りにくいケースもあります。取材や執筆に時間との戦いということが多く、張りつめた雰囲気の状態が毎日続きます。
個人的な悩みの相談などを、気軽にいつでもできる職場は少ないもの。社内でのコミュニケーションにも悩んで、辞めたいと思う時もあるのです。
業界の先行きが不安
新聞業界の先行きが不安という理由で、転職を考える人もいます。新聞の購読者は、年々減少する傾向にあります。インターネットなどデジタル化が進み、紙面で新聞を読まない人も多いのです。
情報の入手方法が多様化した現在、この先10年・20年後はどのような未来になっているのでしょう。新聞は存在し続けられるのかと不安視するのは、不思議ではないかもしれません。
新聞記者を続けたいと思う時の対策
新聞記者を辞めたい、転職したいと思うことは仕事を続けていると、一度や二度は誰しもあります。そんな時、新聞記者を辞めずに続けようと思うには、どのような対策を講じればよいのでしょう。
書きたい企画を持ち込む
会社から指示された記事だけを書くのではなく、自らが書きたいと思う記事の企画を持ち込んでみましょう。積極的に企画を持ち込むことで、会社での評価が上がるケースがあります。
現在担当している以外の分野に関する企画の場合、その企画内容によっては希望する分野の部署に配置転換できるかもしれません。やりたい仕事をしたいというアピールも大切です。
初心に返ってみる
新聞記者になった当時の初心に返ってみるのも大切です。日頃の忙しさに追われて、初心を忘れてしまっている可能性もあります。
新聞記事に携わり情報発信による社会への貢献や、民主主義の基盤である責務といった自らの仕事の尊さを改めて考えることで、もう少し頑張ってみようという思いが得られるでしょう。
入社を志望した思いや、入社できた喜びをもう一度思い出してみましょう。
社内でのコミュニケーションを積極的にとる
社内でのコミュニケーションを自分から積極的にとってみることで、辞めたい気持ちが変わるかもしれません。コミュニケーションが取りにくいと思い込み、躊躇してしまっていませんか。
こちらが心を開けば上司や同僚も次第に心を開いて、気さくにプライベートな内容も話せる人が増えるでしょう。少し積極的になれば人とのつながりが強固になり、新聞記者を続けたい思いが湧いてくるのです。
解決できなかった時には
いろいろと対策を講じてみても解決に至らず、やっぱり辞めたい思いが変わらなかった場合には、次のようなことを試みてみるとよいでしょう。
まず一つ目は、一時的に休みを取る方法です。心身とも疲弊した状態では活力が出ません。しばらく休暇を取り、心身の回復に努めてみましょう。
二つ目は、部署を替わることを考えてみてください。新聞記者にも担当分野が様々あり、また新聞社には記者職以外の仕事もあります。広告営業や販売営業などの業務職もその一つです。上司や人事・労働組合などに、配置転換の相談をしてみましょう。
三つ目は、転職について考える方法です。配置転換の希望が叶わなかった場合や、新聞業界の仕事から別の仕事にどうしても変わりたいという場合は、現職で無理をし過ぎて心身の異常をきたしていてはなりません。培ったスキルを活かせる職種に、転職した方が良いでしょう。
新聞記者が転職をする時に活かせるスキル
新聞記者が転職を考えたときに、これまで培ってきたスキルを活かしたいものです。新聞記者になるには、特別な資格が必要というわけではありません。
ではどのようなスキルを培って備えているのか、ピックアップしてみましょう。
文章力
これまで新聞記者として執筆してきた文章力は、スキルとして特筆すべきものです。文章を書くプロと言ってもよいのです。
短時間で要点をまとめた、的確な文章を書く能力が養われています。文章力には自信を持ってよいので、転職にも活かせるスキルです。
専門分野の知識
新聞記者には、政治や経済・科学・医療など担当する専門分野があり、最新の情報を詳しく取材することで専門分野の知識が身につきます。
その分野の関係者との人脈ができて、転職に活用できるケースもあります。海外に赴任した経験がある場合は、英語などの語学力も身につきスキルとしてアピールできます。
営業力
取材を通して養ったコミュニケーション能力や、アポイントを取る能力、情報を収集する能力なども向上しています。相手に信頼して貰いやすい行動や表情・身なり・言葉遣いといった人柄も、好印象を持たれる人が多いもの。営業力につながる、いくつもの条件が備わっていると考えてもよいでしょう。
転職先としておすすめの業界や職種
新聞記者が転職する場合、スキルを活かした転職先として適した業界や職種には、どのようなものがあるのでしょう。
安定した収入を得るためには、フリーのライターなどよりも企業に再就職することをおすすめします。いくつか挙げてみますので、参考にしてください。
・企業ライター
・企業での広報の仕事
・広告業界(企画やマーケティング部門など)
・地方紙のライター
・専門分野を生かした各業界
まとめ
新聞記者は社会的意義もあり、とても誇りを持てる安定した職業です。本当に辞めてもよいのか焦らずに相談し、検討する時間を十分に取るのが重要です。
一旦辞めてしまうと、復職は困難であることを理解したうえで、よく考えて決断しましょう。