職業訓練校に入学して就職するまでの一般的な流れを徹底解説!
職業訓練校に入学した後はどのような流れで就職するのか、詳しく知らない人も多いでしょう。職業訓練校はさまざまなタイプがありますので、就職に有利になるよう学生時代からプランを考えるのも大切です。
そこで今回は職業訓練校の内容や、入学から就職するまでの流れについて詳しくご解説していきますね。
職業訓練校に入学する方法について
職業訓練校とは、キャリアを変更する際によいステップになる可能性があります。よりよい待遇の会社に努めたい人、やりたい仕事が見つかった人など、職業訓練校に通う目的は色々です。ではまず入学までのステップについて、詳しくご説明しましょう。
職業訓練校とは何か?
職業訓練校は自治体が主体となり運営する学校で、さまざまな訓練を通じて就職サポートするためのものです。求職中の人が仕事を見つけやすくするために、通う場合や学校によっては特定の人だけを対象にしている場合もあります。
職業訓練校は、他にも民間が経営するカルチャースクール、短期大学や職業能力開発大学、さらに短期間の職業訓練を行う職業能力開発センターなども、職業訓練校です。
3種類の職業訓練について
職業訓練校に入学するためには、それぞれどのような人を対象にしているか、理解して決めなければなりません。主にある3種類の職業訓練校。
まずは求職者を対象にハローワークが行う「離職者訓練」、在職の労働者向けに専門的な技術や知識を習得するための「在職者訓練」、さらに中学卒や高校卒の学生を対象に行う「学卒者訓練」があります。
転職の際に注目したいのは、離職者に向けて行われる職業訓練。さらに離職者訓練は、失業保険を受給できる公共職業訓練と、失業保険を受給できない求職者支援訓練の2タイプがあります。
学べることは何?
職業訓練校が人気なのは、受講できる内容がとても幅広いためです。物づくりをはじめ、一般事務、介護サービス、パソコンの基礎などもあります。
人気が高いIT系では、基礎コースからwebデザインやwebクリエイターなど、専門的なことまで対応しているでしょう。また職業訓練校では資格取得をサポートしていますので、宅建や簿記、金融ファイナンシャルプランナーなども勉強する人が増えています。
費用について
職業訓練校に入学する際に、気になるのが費用です。公共職業訓練は、基本的に受講は無料。近年需要が増えているため、自治体が専門学校などに委託する委託訓練も増えています。
公共の職業訓練無料になるのは入学金や授業料などで、テキスト代や作業服は実費負担となりますのでご注意ください。また長い受講期間になるものは、月々1万円ほど授業料を負担しなければならない場合もあります。
入学条件を確認しよう
職業訓練校に入学するためには、条件がありますのでご注意ください。前提条件は受講開始日から遡り、1年以内に公共職業訓練を受講していないこと。休職中の場合は、ハローワークに求職申し込みしている人が対象です。
筆記テストと面接
職業訓練校に入学するには、コースによって書類選考や面接、筆記試験、適正検査などがありますので、興味があるコースをそれぞれ確認しておきましょう。
面接は転職活動で企業に行く時のように、慎重になる必要はありません。服装の指定もないので、カジュアルな服装で行く人も多いのです。
面接は長くても15分程度。なぜ職業訓練を受けようと思ったか、現在の就職活動の状況や仕事が決まった場合の対処についても質問がされます。
面接では、就職したい意志をアピールするのが大事。人気のコースだと倍率が高くなり、受講できない場合もあります。
卒業から就職までの流れについて
職業訓練校に入学すれば、必ず仕事が見つかるというわけではありません。就職に向けて積極的なサポートが行われますので、自分でも努力して前向きに卒業後の活動を考えておく必要があります。ではハローワークの職業訓練の場合で、卒業から就職までの流れをご説明しましょう。
卒業するために必要なこと
職業訓練は、3~6か月くらいのコースが多くなっていますが、長いものでは2年ほどかかる場合もあります。職業訓練校を卒業するには、指定の期間受講すること。
最終日には修了式があり、成績はハローワークのジョブカードに記載されます。訓練校に通う途中に就職が決まることもあり、この場合は途中退校になります。
職業訓練校は就職を最終ゴールにしているものですから、通っている間も積極的に就職のチャンスを掴むのが必要。会社によっては訓練終了まで待ってくれる場合もあるので、相談してみましょう。
また個人的な理由で、通うのが嫌になって途中退校すると、次回職業訓練を受ける場合にデメリットになるのでご注意ください。
就職について
訓練校では協力企業内で研修を行う場合があり、求人を訓練校あてに提示してくる場合もあります。このようなチャンスを活かし、積極的に訓練校が紹介している企業に就職するのが可能です。
また訓練校では、専門のスタッフによるキャリアコンサルティングも行っていますので、就職活動のノウハウ、面接指導、求人情報の紹介なども丁寧にサポートしてくれます。
また資格取得した場合は、ハローワークで適した仕事を紹介してもらいやすくなるので、就職活動が有利になるでしょう。
職業訓練校にはデメリットもあり
無料で知識や技術が身につけられ、就職にメリットがある職業訓練校。しかしデメリットもありますので、入学を検討している人はじっくりと考えて判断してくださいね。
手続きが面倒
職業訓練校に入学するには、意外と手間になる手続きがあることを忘れないようにしましょう。まずハローワークに行き、職業訓練校に行きたいことを伝え、その後本当に訓練が必要かどうか証明するために、職安の求人を数件選んで窓口で相談する必要があります。
希望する職種につくために訓練が必要と判断されたら、申込書を受け取り必要事項を記入して提出。この申し込み用紙は、一般的な履歴書よりも志望動機のボリュームがあり、2枚綴りになっているので大変かもしれません。
書類と一緒に証明写真を提出。受領されたら、自分で訓練校に書類を提出します。テストは一般常識の筆記試験です。個人の面接を行い、そのあと郵便で合否が送られてきます。
地域によって若干異なりますが、書類手続きは面倒になると思ったほうがよいでしょう。
離職期間が長くなる
職業訓練校に入学して、紹介してもらった企業に有利に就職するのが一番理想です。しかし受講しながら、個人的に就職活動を続ける人もいますし、受講が終わるまでは半年ほどかかります。
その期間は企業側にすると離職期間とみなすので、転職活動であまりよい印象を与えないケースもあるでしょう。現場からしばらく離れてしまうと、即戦力になるか心配になる採用者もいるはず。
そのためバランスをとりながら、受講と就職活動を続ける必要があり、ストレスを感じてしまうかもしれません。
まとめ
職業訓練校に入学すると、新たなキャリアのスタートとしてさまざまなことが習得できるでしょう。しかしいつになったら就職できるか、不安を抱きながらの勉強になるので、自分には合わないという人もいます。
その場合は転職エージェントを利用して、現在の自分のスキルや経験に合った仕事を紹介してもらうのも方法です。転職エージェントならオンラインで簡単に登録できますし、在職中からも転職活動がスタートできます。
面倒な書類の手続きもなく、あらゆる業種や企業の求人も有利に転職活動の対象になるはずです。