負けたくない心理が強すぎるのはよくない?負けず嫌いのメリットとデメリット
負けたくない心理が何ごとに対しても働き、いつも勝ち負けを考えてしまう人は周りにいませんか。勝ち組、負け組という表現があるように、世の中では勝負の結果がとても大切なように演出されていますよね。
負けず嫌いの性格を上手く活用すれば、とてもよい方向に展開することがありますが、こだわりすぎるとデメリットになることも。そこで今回は、負けたくない心理についてご解説していきましょう。
負けたくない心理が働くのはなぜか
子供の頃、友人とかけっこをして絶対に勝ちたいと思ったことはあるでしょう。負けたくない気持ちは誰もが多少は持っているものなので、決して珍しいことではありません。
しかし世の中にはこだわりすぎる人もいますので、その場合に心理的に考えられる理由をまずは見ていきましょう。
劣等感がある
自分が他人よりも劣っていると感じる劣等感。何の脈絡もなく急に不安になると負けたくない心理が働き、他人よりも自分が優れているのだと安心したくなります。
劣等感があるのは、基本的に他人と自分を比べることで起こりますので、周囲の視線を気にしているとも考えられますね。本来は全く無関係な人でも、相手より優位に立ちたいという気持ちが強くなり、何をするにも勝敗が気になるのです。勝ち続けることで劣等感を克服したいのでしょう。
向上心が強い
負けたくないのは、心理的に自分を高めたい思いが強いためで、上手くその気持ちをモチベーションにすると成功しやすいかもしれません。
負けたくない性格の人は、常に目標を立ててクリアするように努力するでしょう。それは結果をアピールしたいだけでなく、実は自分をライバルにしているからともいえます。
とてもポジティブな考え方ができる人なので、ひとつ目標を達成したら次を考え、どんどん成長していく可能性がありますね。
承認欲求が強い
負けたくない人は、心理的に周りからもっと認められたいと思う「承認欲求」が強い傾向にあります。勝つことで「さすがだね」「よかったね」と周りから認められたい気持ちがエネルギー源になっているのです。
満足感を得るためには、周りからの評価がないと納得できないタイプ。自分の存在意義や価値を確かめるために、負けたくない気持ちが強くなります。
前向きに頑張る人に見えますが、逆の視点から考えると自己肯定感があまり高くないのかもしれません。
目立ちたい性格
負けたくないのは心理的に目立ちたい、周囲に注目されたい願望があるため。基本的に勝ち負けに執着する人は、他人から指図されるのが嫌いなので、仲間の中でも目立つポジションにいたがります。
先頭に立って誰かに指示を出す役目につきたいため、何をしても必ず勝たないと嫌なのです。ただ負けず嫌いの性格だけでは、物ごとが上手くいかないことはよくありますので、リーダー格になるならきちんと状況を判断できるスキルも持ち合わせておきたいですね。
悔しい気持ちになるのが嫌
負けた後のなんともいえない嫌な気持ち。「あの時、こうしておけば」「もっと準備すればよかった」などと後悔してしまいますよね。
それは自分に期待していたためで、違う結果になると辛い感情が湧いてくるのは当然です。負けたくない心理が強い人は、過去によほど苦い体験をしているのでしょう。二度と悔しい気持ちになりたくないと思うため、いつまでも勝つことにこだわっているのです。
負けず嫌いのメリットについて
負けず嫌いでいるのは、決して悪いことではありません。メリットを理解すると、もっと自分を高めるチャンスが見つかる場合もあるでしょう。では負けたくない心理が働きやすい人のメリットをお伝えします。
他人を助けることがよくある
負けたくない心理が強くなると、自分が他人よりも優れているという安心感が増し、困っている人を見ると積極的に助けてあげたくなります。
経験値が相手よりも豊かだと思っているので、アドバイスやサポートをしながら周囲とよい関係が築けるメリットも。上手に他者に近づかないと、上から目線になることもあるので注意が必要です。他者を助ける時は反感を買わないよう、相手の視線になることも必要ですね。
自分の価値を積極的にアピールできる
負けたくない心理が強くなる人は、何をしても自分が勝ちたい願望がありますので、そんな性格は何気ない会話の中でも表れています。
たとえば自慢話をする人。負けたくない人は、自分がさらに相手よりも上をいっていると知らせたいために、もっと驚くような自慢話で対抗してくるはずです。
そんな行為は、時には自分のスキルを積極的にアピールするチャンスにもなるので、とても評価されやすい一面も兼ね備えています。
勉強熱心になる
勝つためにあらゆる努力をするタイプは、必然的に勉強熱心になり、自分自身にメリットが多くなります。結果重視した考え方はあまりよい印象を与えないかもしれませんが、負けたくない気持ちが強い人は勝つための準備をしっかり行い、あらゆる情報収集をするので、何も考えずに勝負に臨む人よりも知識も経験も豊富になるでしょう。
スポーツ選手が、見えないところでいつまでも一人で練習をするようなこと。勝つという目標達成は、自分を高めるチャンスになるのです。
モチベーションが高い
負けたくない人は、とてもモチベーションが高いことがメリットで、「勝つ」ということを目標にしているので、最後までやり抜こうとする強い意志があります。
失敗しても負けたくない気持ちが強いため、何度も立ち上がり挑戦するでしょう。そんな姿はとても魅力的で、いつもエネルギッシュな人に見えているはず。モチベーションの高さは、周囲から信頼を得られるメリットもありそうですね。
負けず嫌いのデメリットについて
負けず嫌いというと、あまりよい印象を抱かない人が多いのは、何らかのデメリットがあるため。頑張りすぎて損しないためにも、負けたくない心理が強い人は次のポイントに注意してみましょう。
欠点を認めない
負けたくない心理が強くなると、たとえ自分がミスしても認められなくなります。その理由は、自分の間違いを認めることこそ「負け」だと考えるため。
他人の意見を素直に受け止めないことは、社会生活でデメリットになるかもしれません。そんなタイプの人は、リーダーになっても周囲がついてこない原因に。
間違いを指摘されるのは、決して嬉しいことではありません。しかし素直に生きるためには、嫌なこともきちんと聞く心がけが大事ですね。
客観的に自分を見られない
負けず嫌いになると、感情や気持ちだけが先走り、自分の存在を客観的に見られなくなることがあります。「絶対に負けたくない」というたったひとつの理由のために物ごとに取り組むため、他人の意見を聞くこともできず、自分勝手になるケースもあるかもしれません。
仮に成功しても、それは自分の力だと納得するため、負けず嫌いの人は孤独になることもあるでしょう。
思いやりに欠けてしまう
勝つためには多少ズルをしてもいいと思う人も、世の中には少なくないですよね。そこまで勝敗にこだわってしまうと、他人への思いやりがなくなり、自分勝手な人間になってしまいます。
自分のことだけでなく、周囲にも配慮する心の余裕は、勝者になるために本当は欠かせないことなのです。
まとめ
負けたくない心理がどこからやってくるのか、まず自覚することが大切。ある程度の負けず嫌い精神は持つべきかもしれませんが、ストレスを抱くほどにならないよう、きちんとコントロールすることも必要ですね。
本当の意味で勝つとはどういうことなのか、自分の価値観もこの機会に見直してみましょう。