MBOとOKRの違いについて徹底解説・面接で質問されたときに正しく答える方法
MBOとOKRの違いは、転職活動をする際に上手く説明できるよう準備したい言葉です。働き方改革など、時代の流れに沿った労働環境や変化は多くの企業が直面していることで、労働者も柔軟な対応を求められることが増えています。
そこで今回は、面接で質問された時に慌てないよう、MBOとOKRの違いについて徹底的にご解説しますので参考にしてくださいね。
MBOとOKRとは何か?
「MBOとOKRの違いは何ですか?」ともし面接で質問されたら、すぐに答えられますか。聞き慣れない言葉で意味がわからない人も多いはずなので、これから自分の目標に向かって働くためにも理解しておきたい大切なポイントをご説明します。
MBOとは何か
MBOとは、企業で導入する「目標管理型」の制度のことで、MBO(Management By Objective)という英語の頭文字が由来になっています。
MBOは業務管理や生産性向上、さらに人事評価などをスムーズに行うことが目的の制度で、個人目標を直属の上司と従業員が共有すること。
日本の企業は社員が自分なりに目標を立てる傾向があり、評価システムは業績と連動することが多くなっています。MBOは成果を厳しく評価する制度であることが特徴。
近年増加しているリモートワークへのシフトを考える企業でも多く導入される制度で、個人の目標を土台にした成果主義ともいえるでしょう。
会社と個人の目標を掲げ、上司とコミュニケーションをとりながら達成すること。それにより個人の能力を高め、生産性の高い仕事へとシフトできるのです。
MBOは1年に1回のフィードバックを推奨し、理想的な目標達成度は100%を目指します。
OKRとはなにか
MBOとOKRの違いとなるのは、OKRは個人ではなく最終的に会社の目標を達成することで、そのために個人の生産性を向上させ目標管理が必要になる点。
OKRは(Objectives and Key Result)の頭文字をとったものです。目標を設定し、管理を行い追跡調査までするという方法ですね。評価頻度は高くなりますので、企業の人事評価はシステム化が必要になるでしょう。
MBOほど厳しく成果を問われることはありませんが、会社全体で個々の目標を達成する解釈をすることで、組織的に目標を共有することが特徴です。
MBOとOKRそれぞれに向く企業とは?
MBOとOKRの違いについてですが、どちらも同じように目標管理と達成が目的。しかしそれぞれの制度は、企業の向き不向きがあるといわれています。
MBOの場合ですが、もともとは海外で誕生したもので、社員のやる気を高めるために導入されるようになったシステム。日本では1990年頃から導入する企業が増えているものの、欧米とは違った形で浸透していることが特徴です。
モチベーションを高めるだけでなく、目標達成を人事評価にリンクさせるのが日本流。MBOはトップダウン系の企業に向いていますので、ボトムアップの職場ではあまり活用されないこともあるでしょう。
OKRは新しい風を積極的に取り入れるアクティブな企業向け。企業の掲げるビジョンを全体が捉え、チームワークで達成できる環境と相性が合います。
さらにOKRは、柔軟にビジネス変化に対応できる企業にも向いていますので、会社のコンセプトを重視したうえで個人のスキルを発揮できる企業によいでしょう。
MBOとOKRの違いについて
どちらも似たような内容なので、はっきりとした違いが納得できない人もいるでしょう。そこで主な違いをポイントごとにご説明していきますね。
評価制度
目標達成したかどうか、評価制度はMBOとOKRの違いのひとつで、どちらも評価されるためには企業側との密なコミュニケーションが求められます。
MBOはこまめに評価を行いノルマを管理する企業もあるようですが、中には年に1回だけの場合もあるように、その際には納得のいくコミュニケーションが求められるでしょう。
OKRの評価制度は会社によって若干違うものの、MBO以上に頻度は多く1か月ごと、または年に4回など、コミュニケーションの度合いが増えることが特徴です。
評価制度のサイクルが違うことは、新しい目標設定の回数にも影響しますので、常に自己のフィードバックができることはどちらにも共通していますね。
上司とのレビュー回数
MBOとOKRの違いは上司と部下の面談、「レビュー」の回数もポイントです。計画に沿った進行具合など、現状を把握して修正するために、OKRのほうがMBOよりもレビュー頻度が多くなること。
場合によっては、OKRでは毎週のようにレビューを行い軌道修正することもあります。
測定基準
MBOとOKRの違いは、目標達成の測定基準が挙げられます。MBOは企業ごとに異なる基準があり、明確な具体的な目標と達成可能なレベルかどうかといった基準が使われます。
OKRで多く使われるのはSMART法則というもので、5つの指標に基づき、具体性・測定可能性・達成可能性・経営目標と関連性・期限のそれぞれを通知化して、具体的な測定を行うことが特徴です。
MBOの目標設定のコツについて
個人の目標を達成すれば評価につながり、さらにキャリアアップもしやすくなるかもしれません。ではその際にどのような点を意識して目標設定するとよいか、達成の秘訣も合わせて見ていきましょう。
難易度の設定を行う
高い目標を掲げても達成できない繰り返しでは、働くモチベーションが低下するリスクがありますよね。そのためには上司との話し合いをしっかり行い、簡単すぎない、難しすぎない目標設定が求められるのです。
自己向上のためには多少の努力はつきもの。目標設定に届くか届かないか、難易度の設定は達成へのヒントになるでしょう。
期限を設定しよう
ダイエットをだらだら続けるように、目標設定しても期限が決まっていないとやる気にはつながりません。MBOの目標設定は、刺激となる期限設定がコツ。
期限がなければ効果測定するタイミングもわかりませんので、たとえば売上数字をいつまでに達成するかなど、具体的な期間の提示は忘れずに行いましょう。
測定を頻繁に行う
MBOの目標設定をクリアするには最後に判定するのではなく、到達できるよう細かい効果測定が必要です。最終的に月間100万円の売り上げを目標にした場合、月末に測定するのでは軌道修正はできませんよね。確認作業はこまめに行い、その都度見直す点も考えてみましょう。
OKRの目標設定のコツについて
OKRの目標設定のポイントについてご説明します。チームとしてのやる気を引き出すためにも、目標設定は慎重に計画してください。
目標数はできるだけ少なくする
一度に色々なことを達成しようとすると、どれも中途半端になる可能性がありますので、できるだけ目標の数を少なくターゲットを決めることがコツ。
OKRは目標達成できるかどうかわからないというレベルが多いため、それぞれが違う方向に行ってしまうと達成度は低くなるので注意しましょう。
全員が把握する
全体的な目標達成意識が必要なOKRは、個人の目標の延長戦にチームとしての達成感を求めることが大切。そのためには目標の進行具合、評価などは対象になる全員が把握して閲覧できるようにしましょう。
個人レベルの目標であっても、誰にも理解しやすい内容でアピールすること。また評価につなげるためにも、振り返り作業は頻繁に行い、現状を把握しておくと安心です。
まとめ
MBOとOKRの違いは、それぞれの目的を考えると理解しやすくなるでしょう。どちらも働きやすい環境の土台にもなりますので、モチベーションを高めて自分のスキルを伸ばしたい人にはメリットの多い労働環境になります。
面接で質問された場合も、自分なりに解釈した説明で現場にて実践する姿がイメージできるくらい、まんべんなく確認しておきたいですね。