ゲインロス効果とはなにか?営業成績アップに欠かせないテクニック!

ゲインロス効果とはなにか?営業成績アップに欠かせないテクニック!

ゲインロス効果とは人間の心理状況を使ったもので、ビジネスシーンでもテクニックとして取り入れられる場面がよくあります。人とやりとりする際には、自分の印象をできるだけよく相手にアプローチしたいと思うものですが、実際には上手くいかないこともありますよね。

強い印象を与えられる人は、その後の人間関係も上手くいく可能性があります。同様にビジネスでも印象が薄い人より、相手の記憶に残る存在になるのはよいことなのです。そこで今回は、ゲインロス効果とは何かをご解説していきましょう。



ゲインロス効果とは何か

ゲインロス効果とはなにか?営業成績アップに欠かせないテクニック!ゲインロス効果とは「Gain(得る)」「Loss(失う)」という英語を合わせた言葉で、日本語では「獲得・損失効果」ともいわれています。

恋愛や仕事でも活躍するこの心理効果。どのような意味があるのかご説明しましょう。

 

ゲインロス効果について

ゲインロス効果は、マイナスとプラスの変化量を大きくさせると、相手の心に影響を与えられるという心理作用です。簡単に説明すると最初に悪いイメージを与えて、その後に印象をアップさせると普通よりも評価が上がるという人間の心理があります。

たとえば恋愛の場面を想像してみましょう。飲み会で出会った、話が全く合わない人。性格もよくなさそうで全く興味を持てない人が、二度目に会った時にがらりと違う印象になり、優しくて思わず興味を持ってしまう場面。

悪い印象はあらゆる意味で相手の記憶に残りますので、後から好印象を与えるための下準備のようなものなのです。第一印象が悪いほうが、後で挽回した時によい評価を得やすいという心理作用がゲインロス効果です。

 

ゲインロス効果の一例

ゲインロス効果は、日常生活の色々なシチュエーションで目にすることがあります。わかりやすいいくつかの例を見ていきましょう。

たとえば学校の同じクラスの人。いつも不愛想で話しかけても目を合わせない人が、別のところで会ったらとても話題豊富で、優しい笑顔が素敵だったという例もあります。

またいつも同じ服で、派手な生活を嫌う友人が実はお金持ちの娘だった、自分のことをカッコいいと思うナルシストタイプの男性が電車で席を譲っていたなど。意外な一面を見ると、相手の存在は急に意味のあるものに変わります。

 

嫌いな人を好きになる仕組み

ビジネスシーンは、恋愛に共通する部分がいくつかあります。お客さんに上手く近づくためには、人として魅力的なほうが相手も心を開いてくれます。

攻撃な性格よりも、親身になってものを売る人のほうが印象もよいですよね。「嫌い」から「好き」に変わるのは、とくに意識しない人を好きになることよりも成功率が高いといわれています。

その理由は、嫌いな人は相手への評価が低いところからスタートするため、何かのきっかけで相手が「いいな」と思うと、ぐんと評価がアップする可能性があるのです。

自分勝手で意地悪な人と、普通のタイプを比べてみましょう。自分が落としたお財布を、その場で拾ってくれる両者。普通のタイプの人なら当たり前かもしれませんが、意地悪な人が同じことをすると不思議に感じますよね。この特別な感覚が、嫌いから好きになる始まりなのです。

 

ゲインとロスを上手く使い分ける

ゲインロス効果は、得ることと失うことをバランスよく使い分ける心理作用です。ゲイン効果は相手によい印象を残すもので、逆にロスは相手に嫌がれる態度で接するもの。

自分の評価を高めるには、まずロス効果で相手に近づくのが必要です。低いレベル設定をしてから次はゲイン効果を狙い、わざと自分の印象にギャップを作りましょう。これがゲインロスの使い分けになるのです。

 

営業成績をアップさせるためのゲインロス効果

ゲインロス効果とはなにか?営業成績アップに欠かせないテクニック!営業成績がなかなか伸びず、悩んでいる人はとても多いでしょう。真摯な態度で接しても、相手に伝わらない「何か」がある場合。

そんな時は人の心を動かし、自分の評価を高めてみませんか。では営業活動に使えるゲインロス効果のポイントを、詳しくご説明していきますね。

 

提案の内容でアプローチ

たとえば200万円の車を相手に売りたい時。いきなり200万円の車を提案すると相手は色々と考えてしまい、結果的に契約が成立しないかもしれません。

それよりも最初にロス効果を狙う、ネガティブな提案をしてみましょう。たとえば価格は同じだけど、車の年式が古いタイプを相手に勧めます。

もちろんこの提案はすぐに却下されるはず。しかしそれは想定内で、次にゲイン効果を狙い本来売りたいもので提案をするのです。200万円の新車、オプション品も一緒にサービス。

今までの提案とは全く内容が異なり、二度目の話のほうがとてもよく見えてくるでしょう。「どうせ似たようなものだろう…」という相手の考えをポジティブに裏切り、提案でギャップを印象づけると結果的に契約に至る可能性があります。

 

能ある鷹は爪を隠す方式

ゲインロス効果は自分のスキルをさらにアピールするために、最初は自分のレベルを下げて近づくのがコツです。たとえば営業活動で話が上手な人は、そのスキルをもっと評価してもらうために、最初は話し下手を演じておけばよいのです。

できることなのに「できない振り」をすると、ギャップが好印象につながります。「能ある鷹は爪を隠す」とよくいわれますが、営業も同じでいきなり自分の能力全てを相手に見せてしまうと、後に続くものはありません。

テレビドラマのように盛り上がりを作るためには、最初は悪い印象やマイナスなイメージを見せたほうが成功しやすくなります。

 

見た目のギャップ

営業マンは見た目がとても大切。清潔感のあるファッションで、髪型から靴まで綺麗にお手入れが行き届いた人とは、商談がしやすくなります。

それは視覚的に得る情報で、第一印象を決める大きなファクターになっているでしょう。たとえば大人しい雰囲気と頼りない話し方で最初はアプローチ。

「この人、大丈夫かな?」と不安を抱かせて、次は快活に話ができる人に変身してみてください。ギャップは相手に驚きや衝撃を与え、ポジティブな変化を得ると深く印象に残ります。

たとえばスーツのセンスが悪く、あまりオシャレではないけれど、内面がとても輝く人など。見た目は影響力がありますので、ゲインロス効果を得やすいかもしれません。

 

専門的な知識が豊富

自信を持って相手にアプローチしないと、クライアントは不安が募り契約したくありませんよね。たとえば自社の商品。質問されても上手く答えられないなど、情報不足を感じさせる人がいます。

ゲインロス効果は、必ず悪い印象を挽回させるのが大切。不安に仕事をする営業マンが、商品の仕組みについて話し出したら、専門的な知識が豊富で驚かされるケースがあります。

ゲインロス効果をビジネスシーンで活用する場合には、自分の得意分野を知っておくのが大切ですね。専門的な知識、他の人よりも優れたスキルなどを武器として使うタイミングを狙うのです。

 

周囲からの評価もゲインロス効果に活用する

社内の評価が低い人が、仕事で失敗すると「やっぱり」と周囲が思うはず。逆に仕事ができる人が大きなミスをすると「何かあったのかな」と思いますよね。

自分に対する評価も、ゲインロス効果として上手く使うことが可能です。評価の低い人はそのイメージのまま相手にアプローチして、意外な魅力を見せればよいのです。

仕事ができない人と一緒に行動するのは、最初から不安がつきまといます。そんな低い評価があればわずかな成功でも、飛び抜けて目立つほど印象に残るはずです。

 

まとめ

ゲインロス効果で営業成績をアップさせるためには、事前のシチュエーション作りも大切ですね。よい意味で相手を驚かせること。あらゆる場面でギャップを意識してみましょう。

 

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