体育会系は就活に有利?その真実について
体育会系は就活に有利なのか、実際のところどうなのか気になる学生は多いのではないでしょうか。
「体育会系は就活に有利」という情報を耳にしたりして、思い込みやイメージを抱いているケースはよくあります。親や知人から、将来就職する時に有利になるから体育会系の部に入っておいた方が良いなどと、すすめられて入部したという人も中にはいるかもしれません。
体育会系の学生は就活に有利なのか、その真実について解説していきましょう。
体育会系が就活に有利と言われる理由
体育会系が就活に有利だと、よく言われる理由について紹介しましょう。体育会系であるという強みが、場合によっては就活に有利に働くこともあり得るということから、体育会系は就活に有利と言われる印象が強いのです。体育会系の強みとは、どのような内容かを見ていきましょう。
気力と体力が人よりもある
体育会系学生の強みの特徴として持たれる第一印象は、気力や体力が体育会系以外の学生よりも高いということです。全ての人が当てはまるわけではありませんが、一般的にはその傾向があると言えるでしょう。
日々の練習や稽古で培った体力は、体が資本とも言える会社員においてとても重要な要素のひとつでもあります。職種や会社によっては、体力が採用条件として考慮されるケースもあるのです。
また厳しい練習や稽古、試合などの競技で養われた気力は、厳しい社会においても必ず役に立つでしょう。トラブルや自らの壁を乗り越え成長を続けていくうえで、厳しい練習に耐えた気力は大きな支えとなるのです。
礼儀を重んじる
体育会系の学生は、礼儀正しいというイメージは大きな強みでもあります。特に武道系や団体競技などでは、礼儀を重んじた指導が一般的です。
部の先輩やOBとの関係性や、監督やコーチなど指導者との関係性、他の学校との交流などにより、次第に礼儀が身についていきます。
また先輩の立場になって、後輩に礼儀を指導する経験も自らの礼儀をより一層高めることにつながるのです。体育会系部の縦社会の中で指導され育まれた礼儀は、社会人になってもマナーの基本となる部分です。
礼儀だけでなくコミュニケーション力も、体育会系での活動を通して向上するため、面接でも好印象を持ってもらいやすいことが、体育会系が就活に有利と言われる理由でしょう。
努力家が多い
努力家の人が多い印象が、体育会系学生にはあります。日々コツコツと練習や鍛錬をする体育会系では、努力をしてきた学生が多いでしょう。
個人の目標や、チームの目標を達成するために地道な努力は必要不可欠です。掲げた目標に対して、チームの計画や個人の計画を立案し実行していく努力があります。
もっと上手くなりたい、強くなりたいという向上心があり、改善や工夫する努力も経験しているでしょう。レギュラーを勝ち取るために、ひそかに筋トレやランニングをするなどして積み上げた努力は、社会人になっても前に進み切り開くための自信にもつながります。
努力ができるのが、社会人としてのひとつの才能でもあるのです。
体育会系が就活に有利になる場合
体育会系の人が就活に有利になるのは、どのような場合でしょう。体育会系だからというだけで就活に絶対的に有利という人材は、ほんの一部の名の知れた選手だけと考えた方が良いでしょう。
競技種目によっては、ほとんど有利になることはないというケースもあります。体育会系が就活に有利になる場合について説明しましょう。
成績も人並み以上であることが大切
運動だけでなく成績についても、人並み以上であるのが大切です。体育会系であっても、学力の成績が伴わない人材に対しては、会社にとって魅力的な人材とはなりません。
文武両道の学生であることは、大きなアピールポイントと成り得ます。文武両道ではない場合、体育会系で学生時代に活躍した実績をアピールできたとしても、社会人チームやプロ競技などでその競技の優秀な人材を集めている会社以外は、厳しいのが現実でしょう。
落ち着いたやりとりができる
面接においても落ち着いたやりとりができると、好印象を持ってもらいやすく就活に有利に働く場合もあります。体育会系の上下関係で揉まれた経験や、試合の緊張感やプレッシャーを経験し、ストレスに対する耐性もあり安定している人材が多いでしょう。
会社に入っても新しい環境にも適応しやすく、入社してもすぐ辞めるかもしれないというリスクが少ないと評価される可能性があります。
運動能力以外にもアピールできる点がある
運動ができるのは大きな長所なのですが、その能力以外にもアピールできる点があると、就活に有利になる可能性が高く成り得ます。
文武両道もその一つですが、海外留学の経験や、遠征で海外を何度も経験し、英会話に自信があり国際感覚が優れているなども、アピールポイントとなるでしょう。
会社の業務に関係する資格や、英検・漢検など、スキルを持っているのもアピールポイントとなります。会社の業種や商品などについて詳しく、様々な提案で会社に貢献できると具体的にアピールするなどもあります。
体育会系という以外にもアピールできるものも重要です。
体育会系が就活に有利にならないケースも
場合によっては、体育会系が就活に有利にならないこともあります。体育会系の活動を優先して就活に出遅れてしまったり、頻度を制約されたりする可能性もあるので、この点も注意しましょう。
就活において、例えばどのようなケースが有利にはならないのかご説明します。
会社のイメージに合わない
会社のイメージに合わないという理由で、体育会系が全く有利とはならないケースもあるので注意が必要です。
全ての会社が、体育会系を好むというわけではありません。会社選びをする際に情報を集め、体育会系をアピールした方が良いのか、あえてアピールしない方が良いのかも検討するようにしましょう。体育会系でアピールを最大限したいのであれば、会社選びの際に判断して絞り込むようにしてください。
頭の回転の良さを感じられない
面接において、頭の回転の良さを感じられない、機転が利かないと判断されてしまうと、体育会系が有利とはならないでしょう。
体育会の活動に夢中になり過ぎて、他の知識が不足していると、質問に対して上手く回答できずに、マイナスな印象を持たれます。競技のこと以外も、幅広い視野を持つのが大事です。
時事問題などに関しても常に関心を持ち、一般的な知識や常識を身につけておく必要があります。質問に対して、自分の考えがはっきり言えるように日頃から意識しておきましょう。
運動能力以外に魅力がない
運動能力は優れていても、他に魅力がないと判断されるのは、体育会系が就活に有利にならないケースになります。運動能力以外の魅力にも、様々なものがあります。
自分の魅力を高めるために、何が必要かを意識して伸ばす努力も必要です。学業も疎かにしないことが第一です。卒業証書さえ貰えたら良いという考えでは、学歴社会から変わりつつある現在ではとても厳しいでしょう。
体育会系は就活に有利にならない可能性も
体育会系だから就活に有利になるというのは、昔の考えでもあるのです。体力や気力、根性や気合などが持てはやされた時代とは変わってきました。
働き方改革やコンプライアンスが叫ばれる現代においては、あまり関係ないというケースも多いでしょう。学歴や体育会系という看板だけでは、通用しなくなりつつあります。個人の能力やスキルを高めておくのが最も重要です。