面接の転職理由が難しい!採用者が納得する理由を考えるコツ
面接で転職理由を質問されるのは想定内のことなので、きちんとした理由を準備しなければなりません。適当な返事では、面接でよい印象は残りませんので、採用担当者が納得する転職理由をいくつか用意しましょう。
しかし質問された時に正直に答えるべきか、それとも当たり障りのない答えを考えるべきか、とても迷いますよね。そこで今回は、面接で聞かれる転職理由について考えるポイントをご紹介しましょう。
面接で転職理由を答える場合の6つのポイント
面接でほぼ100%質問されるのは「転職理由」や「退職理由」。答えによっては採用担当者に悪い印象を与えてしまい、採用を見送られることもあります。
面接で転職理由を質問するのは、入社後にすぐ辞めてしまわないかという企業の不安があるため。また自社との相性を確認するためにも、選考の判断基準として転職理由はとても重要な意味があります。
では面接で転職理由を回答する際に、充分に注意したい大切なポイントをご解説しましょう。
正直に伝える
転職理由は色々とあり、中には今の仕事にたくさんの不満を抱えていて転職するという人もいます。面接ではできるだけ好印象を与えようと思い、よい面をアピールしたくのは当然。
しかし転職理由で嘘をついてしまうと、逆に不自然に見える場合もあるかもしれません。転職を希望する人は、何かしらの不安や不満があるためで、それは採用担当者もすでに把握しています。
そのため嘘をついても、すぐにバレてしまうでしょう。ただしストレートに「上司が嫌いだったので」とは回答できませんので、オブラートに包んだ伝え方を考えておきたいですね。
批判的なことは言わない
前職に対して、全く不満がないのに転職する人はきっといないでしょう。多少の文句があるのは当たり前のことですが、面接で転職理由を質問されてネガティブなことを言うのは避けてください。
前職に対しての批判や不満を転職の理由にすると、同じ状況になったらまた辞めてしまうと採用担当者が不信感を抱くはず。「残業が多すぎて大変だったので」「給料が安くて」など、ネガティブな印象を与える回答はしないほうが安心です。
抽象的すぎない
面接の転職理由は、答えるのが難しい質問にもなりますが、この質問は企業にとって働く姿勢や人間性を知るために必要です。悪い印象を残さないよう、できるだけ無難な回答をして、答えが抽象的になりすぎることもできれば避けたいですね。
たとえば「キャリアアップしたいので退職しました」など、ざっくりした理由では何か隠しているのかと疑われるでしょう。仮に本当にそれが転職の理由でも、具体的なエピソードを添えてわかりやすく説明するのが大切です。
転職理由は一言にまとめる
「職場の人間関係が悪かった」「ボーナスが少ない」「会社の将来性がない」など、いくつも転職理由を言ってしまうと我慢のできない人だと思われてしまいます。
面接で転職理由を聞かれたら、一言で簡潔に回答しましょう。「給与面が理由で」など、ひとつの話題にターゲットを置くと、その後の質問でさらに追及されてもかわしやすくなります。
退職した理由をだらだらと説明するのは、ただの愚痴こぼしにもなりかねません。そうならないためにも、わかりやすくまとめるようにしましょう。
不満を前向きな理由に置き換える
面接の転職理由で好感を持ってもらうには、実際の問題や不満をそのまま言うのではなく、前向きな表現に置き換えてみましょう。
たとえば残業が多くて転職したい場合は「効率的に働き、自分のスキルを活かしたいです」など。またもし職場の人と上手くいかないことが理由なら「チームの一員として、同じ目標の仲間と頑張りたいです」と伝えてもよいですね。
不満や問題をそのまま受け入れるのではなく、問題をクリアした場合に自分は何が実現できるか、そんな観点から答えを出してみましょう。
転職後のビジョンにつなげる
仕事で悩んだり不満を抱えたりするのは当たり前。面接で転職理由を質問する意図は、その問題に対して改善するアクションを起こせる人なのかどうか知りたいからです。
前職の不満に対して何もせず去ってしまうのでは、今後の仕事にも影響があるかもしれません。またビジネスパーソンとして問題解決力が求められますので、社会人としての責任感が不足していないか判断される場合も。
退職した理由は、転職後のビジョンにつなげて回答しましょう。転職するのは前職の不満から逃れるためではなく、理想的なキャリアプランを実現するためのステップと考えてみること。
会社の不満を上手く活用して、今後の行動に具体的に結びつけることができます。そのような体験をしたからこそ、この会社に入りもっと頑張りたいという熱意を示すのがコツ。
さらに前職で経験した内容を活かし、働きやすい環境づくりに貢献したい気持ちなどもアピールするとよいかもしれません。
よくある転職理由のよい回答例について
では実際にどのような回答例が好まれるか、よくある退職理由をもとにご解説していきましょう。
給与面
現職の不満で多いのは給与面。採用担当者も転職理由で、給与やボーナスに関して不満を抱く人は何人も見ているはずです。だからこそ答え方が重要になりますので、給料が安いからとはっきり回答せず、次のような言い方に置き換えてみましょう。
「給与水準が低く、将来給与の見直しも見込めない状況で、家族を養う立場としては御社で成績に応じた評価をされると伺い応募させていただきました」
職場の人間関係
職場の人間関係はストレスの原因。自分が努力しても相手が変わってくれない限り、転職以外方法はないケースもあります。この場合も職場の人間関係が悪かったからとは言わず、次のような回答例を参考にしてください。
「御社のチームワークの高さを知り、ぜひ一員となり仕事がしたいことが転職理由です。前職では個人プレーが多く、チームとして取り組める労働環境でスキルアップできると思い、御社を志望させていただきました」
すぐに辞めた
短期間で退職した人の場合は、前職のよいところと悪いところを的確に理解していないとも考えられます。採用担当者はすぐに辞められてしまうと困るので、転職理由はやむを得ず退職したことが伝わるよう、次の例を参考にしてください。
「経理事務で採用されましたが、営業に配属され今後の異動の可能性がなく、不本意でしたが早い時期に退職して目指す道を選ぶことを決意しました」
健康上の理由
健康上の退職理由は面接で納得されやすいのですが、心配なのは今後の労働が負担にならないか。また体調を崩してしまわないかという点も気になるでしょう。
ビジネスパーソンには、自己管理のスキルも求められます。健康上の理由の場合は次のように回答すると安心です。
「残業が続き、体調を崩したことが原因で退職しました。通院して治療も行い、現在は通常の生活を送っていますので、健康の不安は全くありません」
結婚のため
結婚が理由で退職した場合はやむを得ない理由ですが、プライベートと仕事を混同されないよう、きちんと働く意欲をアピールしてください。結婚後に復職する場合は、次のような回答が好ましいでしょう。
「結婚を機に退職し、現在は結婚生活も安定し家族のサポートも得られています」
まとめ
面接で転職理由を説明する際は、退職した理由を自分なりにポジティブに解釈するのが最初のステップですね。同時に採用された後のこともアピールして、熱意を持って働く気持ちを積極的に伝えましょう。
転職者は近年とても増えています。大切なのは「転職してよかった」と思える環境を選ぶこと。情報収集をしながら、面接対策もしっかりと行ってください。